対象:独立開業
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後藤 義弘
社会保険労務士
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シュミレーションをご参照ください
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KAZUさん、はじめまして
かなりアバウトで簡略化した形ですが、下のケーススタディ(製造業を想定)を参考にしてみてください。 減価償却費の償却率や借入れ金利、労務費の単価など適当な前提を置いており、KAZUさんの会社の起業案件の実態を反映していないと思われるので、適宜条件を置き換え活用してみてください。
今回は通常会社の経営指標として使われるROIとは違い、個別の投資案件での投資効率を算出するという趣旨から、やや計算方法が異なりますが、考え方としては下記の通り、設備投資に付随して固定的に発生する増分コストと、減分コストに収益の増加要因を加えた数値との加減を差し引きメリットとし、この額の投資額に対する比率を求めるというプロセスで導けばよいでしょう。
[ケーススタディ]
『新製品の販売に向けその生産体制整備のための設備投資を計画する。 投資額は5,000万円(全額借入)であるが本件実施により年間8,000万円の売上増加が見込まれ、併せて人員1名分の省力化等の合理化が可能となる。 本件設備投資の経済性(ROI)をチェックせよ。』
まずこの投資により収益面でプラスになる要素とマイナスとなる要素を下記のように整理し、それぞれの加減から差引メリットを算出していきます。
(単位/年)
● 売上増 : ''80百万円'' −(1)
【経費減分】
(合計) : ''12百万円'' - (2)
● 変動費合理化 : 5百万円 (プロセス改良)
● 省力化 : 7百万円 (人員1名減)
【経費増分】
(合計) : ''21百万円'' - (3)
● 減価償却費 : 14百万円 (7年定率''[*]'' )
● 固定資産税 : 0.7百万円
● 保管料(製品在庫) : 2百万円
● 金利(年3.0%) : 1.5百万円
(追記に続く)
補足
● その他 : 2.8百万円
【差引メリット】
{ (1)+(2) } −(3)= ''71百万円'' (4)
【投資効率/ROI(%) 】
(4)/50百万円 [投資額]×100 = ''142(%)''
当然この投資効率の数値は大きければ大きいほどよく、会社によって、業種、案件によって所要レベルが設定されているのが一般的です。 仮にKAZUさんの会社での設備投資実行の意思決定の考慮要素となるROIの所要レベルが50%としましょう。 算出されたROIがこの基準を下回ると、例えば社内のオーソライズをとる起業審議会等の席上で”経済性不適”ということになり
(a) 販売計画見直し
(b) 設備計画・予算額の見直し
(c) 合理化内容の再検討 等
各側面から会社基準をクリアーする起業案見直しの検討が要請されることになるでしょう。 社内オーソライズ、取引銀行へのプレゼンテーション、どちらに対しても説得力ある計画案の立案作業が求められることになります。
''[*]''
ここではシンプルに「設備金額の総額×償却率(28%)」としていますが、案件によって適用する償却率を『初3年平均』や『初5年平均』と緩和して算出するプロセスもありと考えます。 適宜ご活用ください。
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評価・お礼
KAZU さん
初心者目線のわかりやすいアドバイスたいへん参考になりました。シュミレーション、どうやら数字を入替えてそのまま使えそうです。
ありがとうございました!
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