対象:住宅設計・構造
森岡 篤
建築家
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ライフサイクルコストに注目
パルティータ建築工房の森岡と申します。
建物にかかる費用は、新築時の工事費等のイニシャルコストの他、ご指摘のメンテナンスコスト:修繕費がかかります。
多くの方が、イニシャルコストだけ安くすることを考えている中、修繕費に着目されていること、すばらしいです。
メンテナンスコストは、一定ではなく、仕上材料により異なります。
鉄筋コンクリート造の場合になりますが、石(御影石)やれんがの外壁は、メンテナンスコストは少なくて済みますが、イニシャルコストは高くなります。
コンクリート打ち放しは、迫力があり美しいですが、水の侵入を防ぐ防水剤が余りもたないため、メンテナンスコストのかかる仕上です。
木造でも仕上によりメンテナンスコストや、メンテナンスの頻度が変わります。
外部の全面的メンテナンスは、建物廻りに足場、ネットをかけるので、足場だけで結構大きなコストを要します。
この他、建物を使用するために、光熱費:エネルギーコストがかかり、この費用は、断熱等建物のエコ度合いにより、大きく変動します。
人は誰でも、年月を経れば、仕事環境が変わったり、子供の成長により生活が変化します。
生活の変化により、改修が必要となることがあり、改修する費用が改修費です。
これら全て合わせたのが、ライフサイクルコストです。
総額を試算すると、光熱費+修繕費+改修費=ランニングコストは、新築工事費:イニシャルコストを上回ります。
イニシャルコストとランニングコストは、相反することが少なくなく、バランス良い計画で、ライフサイクルコストを抑えることが求められます。
ライフサイクルコストに関しては、私のサイトを参照下さい。
参考になりましたら幸です。
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この回答の相談
マンションから戸建てに住み替えしようと思っています。戸建ては自分でメンテナンスをしなくてはならないので修繕費の積み立てが必要かと思うのですが、毎月どのくらいの金額がよいのかよくわかりませんので目… [続きを読む]
はにこさん (神奈川県/37歳/女性)
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