対象:コーチング
松岡 利恵子
研修講師
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間違いではありませんが使い方に注意が必要です
どうもお世話になっております。の「どうも」の使い方についてですね。
副詞の「どうも」は「あいさつに用いて深く感謝したり謝罪したりする気持ちを表す」とありますので、
文法としては「お世話になっております」のあいさつの前につけることは間違いではありません。
ただ私の所感としては、ビジネスの場で使うには扱いにくい言葉であるかなとは感じます。
ビジネスの場で使う言葉の条件は「確実に誤解が生じない言葉である」ということです。
そう考えた時に、「どうも」は使い方に注意が必要な2つの理由があるのです。
1.マイナスの意味とプラスの意味、また丁寧と略式という二面性を持つ言葉である。
2.発音によって丁寧さが表れないこともある難しい言葉である。
まず1の二面性についてですが、辞書で調べても上記の※深く感謝の気持ちを表す以外にも以下のような意味があります。
※気楽なあいさつを表す時に用いる(どうものみ)
※満足しない気持ち
※はっきりしない様子
後につく文章によって意味が大きく変わる言葉です。
ここで注意しなければいけないのは、間違っているか間違っていないかではないのです。
普段ご自身がカジュアルに使っているという人が聞くと、「ん?馴れ馴れしいな」と感じたり、
「どうも怪しいな~」などマイナスに使うことが多い人だと、何となくマイナスな要素に感じてしまう可能性があることが危険なのです。
人それぞれ価値観が違いますので誤解を招かないための言葉選びも大切なのです。
次に2の発音ですが
「どうも」の母音を分析すると、「お・う・お」となります。
「う」も「お」も口の開きが母音の中で小さめです。更に同じ音の間に挟まれているのが、一番小さい口の形で発する「う」です。
ということは、省略したり、聞き取りにくい音になりやすいのです。
「どーも」や「ども」と聞こえる人が多いのもそのためではないかと思います。
私は「どうも」の特性を生かして、親しみのある挨拶の際につけています。
いつもやり取りをしていて、親しみある方に「先日はどうもありがとうございました!」と使います。
これは私の感覚ですが、同じ強調する言葉より少しカジュアルな要素が入り親しみを表現しやすい気がするのです。
言葉は人の感覚で変換されてしまいます。
じっくり考え抜いた言葉を使うことがコミュニケーションを格段とアップさせます。
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お客様からの電話を受けるときに、
「○○(会社名)でございます」と出て、
「○○(会社名)の××(名前)ですが、お世話になっております」との返答を受け、
「どうもお世話になっております」と答えるのは、… [続きを読む]
memeさん (東京都/31歳/女性)
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