悪夢と精神状態

1週間以上、悪夢を見続け、眠るのも怖くなってしまったとのこと、心よりお見舞い申し上げます。

''「夢」''とは、''REM 睡眠''における脳の活動の一つで、思考や記憶の整理に役立っているとも言われています。お正月に見る「初夢」のような良い夢もあれば、「悪夢」のような悪い夢もあります。

''「悪夢」''を見る時は普段の生活において、''不安・抑うつ状態''であることが少なくありません。うつ病や不安障害の患者様の多くがは不眠(入眠困難、中途・早朝覚醒、浅眠、悪夢・多夢)に悩まされていらっしゃいます。

かつて精神分析医のフロイトやユングは''夢分析''を通じて、''深層心理''を分析していました。現在は精神科の診療で一般的に分析は行いませんが、夢の内容は参考になります。

eriさんの場合は、''結婚、引越、就職''と環境の変化が立て続けにあったようですから、そのストレスがあることと推測されます。またご主人とも''コミュニケーション''が十分に取れていらっしゃらないようですから、それも災いしていることと思います。

つきましては、まず''ご主人にご相談して''、仕事や生活を見直し、ストレスの軽減に努められることをお勧め致します。それでも改善せず、不眠・不安・抑うつ症状が見られるようでしたら、''精神科を受診''されてはいかがでしょう。睡眠薬や抗不安薬・抗うつ薬の処方や、客観的・具体的なアドバイスを受けられることと思います。どうぞお大事にして下さい。

茅野　分(銀座泰明クリニック)