対象:心の病気・カウンセリング
F34 持続性気分障害
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''WHO''(世界保健機構)は、疾病及び関連保健問題の国際統計分類 ''ICD'' (International Statistical Classification of Diseases and Related Health Problems - 10)において''気分障害''を以下のように分類いたしました。
F30 躁病エピソード
F31 双極性感情障害(躁うつ病)
F32 うつ病エピソード
F33 反復性うつ病性障害
F34 持続性気分障害
F34.0 気分循環症
F34.1 気分変調症
''F34 持続性気分障害''とは、軽度の躁病やうつ病エピソードが2年以上、断続的に継続します。気分循環性障害は、躁とうつの双極を揺れ動き、気分変調性障害はうつのみの単極に留まります。典子様はタイトルと本文に両方の病名が書かれていますが、どちらでしょう?
不穏とは、文字通り、落ち着かず、心が穏やかでない状態をいい、不安・焦燥、易怒・易刺激のような情緒が不安定な精神状態を意味します。
治療は、''抗うつ薬''や''気分安定薬(抗躁薬)''を服薬し、''規則正しく、ストレスを軽減した生活''を送ることが大事です。薬は適量を継続することも必要です。いわゆる「根治」しようとは思わず、病気と上手にお付き合いしていく姿勢が有用かと思います。
規則正しい生活を送るために、''デイケア''はとても有益ですが、具合の悪い時や、対人関係が苦手な方には負担になることもあります。スタッフの方々とよくご相談し、負担のかからない日程・時間で参加されてはいかがでしょう。適度なストレスは心地よさをもたらし、対人関係の技術の向上も得られます。
従って、お薬を続けながら、、毎日、規則正しく、焦らず・急がず、心穏やかに暮らしていかれることを期待しております。どうぞお大事にして下さい。
茅野 分(銀座泰明クリニック)
補足
規則正しく、ストレスを軽減した生活を送るために、''認知行動療法''をご紹介いたします。
これは、ご自身の日常の生活や行動、そして感情や思考を客観的に観察・記録し、誤りや歪みを発見・修正し、バランスの取れた健全な生活を送るための方法です。
具体的には、''セルフモニタリング、ストレスコーピング、問題解決療法、認知療法''、などからなります。詳しくは、拙著コラム認知行動療法をご一読いただけると幸いです。どうぞ宜しくお願い致します。
茅野 分(銀座泰明クリニック)
評価・お礼
典子 さん
ご丁寧な、アドバイス、ご教示ありがとうございました。診断書の方には、気分変調性障害で、ICDカテゴリーが、F34だったのです。F34.0とは、記載されていなかったので、持続性のほうで、循環性のほうでは、ないと、わかりました。ありがとうございました。薬がなくなる=完治した。と自己判断していて、薬を減らすことばかりに、頑張りすぎていたようにも思います。現在の薬は、SSRIと、抗不安薬、睡眠薬ですが、量が多いようにも思いまして。また不眠が強く、生活リズムについて、デイケアを、いつも言われておりました。なかなか生活習慣を、改善していくのは、難しいけれど、先生のご回答のように、焦らず、心穏やかに、生活できるように、していきたいです。ありがとうございました。
回答専門家
- 茅野 分
- ( 東京都 / 医師(精神科) )
- 銀座泰明クリニック 院長
東京・銀座の心療内科・精神科、夜間・土曜も診療しております。
東京・銀座の心療内科・精神科です。夜間・土曜も診療しております。都会で毎日、忙しく過ごされている方々へ、心身の健康をサポートいたします。不眠、不安、うつ病などに関して、お気軽にご相談ください。
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この回答の相談
主たる精神障害は、気分変調牲障害なのですが、ICDカテゴリーは、F34になっています。どういった病名なのでしょうか?また、不安及び不穏の項目に、強度の不安恐怖感に○が、ついておりました。不穏とは、ど… [続きを読む]
典子さん (静岡県/35歳/女性)
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