対象:住宅設計・構造
鈴木 克彦
建築家
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最大の違い それは消毒です
「木が好き」と言う方は、単純に木に安らぎを求めるだけでなく、「何となく自然素材だから安心」と言った面から「木が良い」という方も少なからずいらっしゃる様に感じています。
単純に木と言っても、固かったり柔らかかったり、腐りやすかったりにくかったり、良い香りだったり臭かったり、赤かったり白かったり、本当に千差万別です。
もちろん、だから木って面白いのですが。
ご質問が「自然素材としての違い」と言う事なので、木の特性を抜きにしますと、国産材と輸入材の最大の違いは、「消毒」ではないでしょうか?
春から法律が変わりまして、今まで大丈夫だった国からの輸入材も、防疫上の面から、消毒(薬物薫蒸)が義務付けられました。
どの材がどの様に使用されると消毒が必要かというのは、輸入する国によっても異なる為、一概に言えませんが、木材は大丈夫でも、一緒に梱包されるパレットが消毒の必要があったりと、この辺はかなり複雑です。
防疫上の消毒という事は、簡単に言えば虫を殺す為で、それが人体に影響ないとは言い切れないわけで、十分な注意が必要だと思います。
また、もう一つ私が気になるのは、最近、ホームセンターなどで、次々と新しい木材が出てくる事です。
多くはデッキ用に非常に腐りにくい樹種として売られている南米や東南アジアの材です。
確かに腐らなければメンテナンスも楽です。
でも、貴重な森林を伐採して得た木材をメンテナンスが楽だからという理由だけでホイホイ使うというのは、エゴ以外の何物でもないのではないでしょうか?
しっかり管理され、計画的に伐採され、正規のルートで輸入された木材、そうでなければならないはずです。
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この回答の相談
自然素材を使った家を建てたいのですが、国産木材と輸入木材では、何か異なる点があるのでしょうか?
※この質問は、ユーザーの方から事前にいただいたものを、専門家プロファイル が編集して掲載しています。
All About ProFileさん
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