対象:住宅設計・構造
森岡 篤
建築家
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通気工法で熱、音共に改善
パルティータ建築工房の森岡と申します。
ガルバリウム鋼板は、鉄板に亜鉛とアルミニウムの合金をメッキしたものです。
鋼板は、錆が最大の弱点ですが、メッキした金属が鉄より錆びやすいことを利用し(犠牲防食)鉄を守る、耐久性にとても優れた材料です。
比較的安価、軽量でモダンデザインに合い、当事務所の住宅の屋根は、ほとんどガルバリウム鋼板を使用しています。
使用材料種類にかかわらず、屋根は住宅の中で特に過酷な環境です。
風雨にさらされ、外気の影響を直接受ける他、夏の昼間は、ほぼ真上から日射を受け、60〜70℃に達することもあります。
十分な断熱が必要なのはもちろんですが、どんな断熱をしても表面温度が70℃になれば、下に熱が伝わるのは時間の問題です。
断熱層に直接日射を当てず(影にする)に、熱がこもらないよう、換気をすることで、大きく改善することができます。
これが通気工法の原理で、断熱層の上に通気層を取り空気を動かし、その上に野地板(下地)、防水紙、屋根(ガルバリウム鋼板)を葺き、仕上げます。
ガルバリウムの屋根は、確かに雨やあられの音が気になりますが、通気工法にすることで、音も改善することができ、お勧めします。
通気工法では、通気層の空気が動かないと効果が出ないので、通気層の入口部の面積、出口(換気棟)の納まりを気をつけてもらって下さい。
参考にしていただけましたでしょうか。
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この回答の相談
グレー色ガルバニウム鋼板瓦棒葺きを提案されています。私たちは2階にLDKプラス和室にする予定です。
ガルバニウムだと、雨の音、断熱のやり方が重要だとここでもよく述べてありますが、どのように… [続きを読む]
まぶちさん (島根県/36歳/女性)
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