対象:住宅設計・構造
森岡 篤
建築家
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本棚位置検討が必要
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fixerさんこんにちは
パルティータ建築工房の森岡と申します。
住宅の重量で一番問題なのは、ご指摘の本棚です。
家に収納するものの重量を考える場合、全体重量も重要なのですが、平面サイズ当たりの重量を検討することが大切です。
本は、例えばA4のカタログをギッシリ並べると、横幅1mあたり70〜80kgにもなります。
奥行きが30cmとすると、1段で250kg/?、4段の本棚では、何と1t/?となってしまいます。
一方、住宅がどの程度の重さに耐えられるのかですが、収納物や生活荷重などで、載せることが可能な重さを積載荷重といいますが、住宅の設計積載荷重は、一応180kg/?となっています。
「一応」というのは、一般の木造住宅の場合、数値で安全性を確認しているのでなく、経験値で各部材や納まりが決められているからです。
多くの場合、180kg/?を満足しているでしょうが、足りないこともあるかもしれません。
住宅では、普通A4の密な本をギッシリ並べる状態ではないでしょうが、半分としても500kg/?と設計荷重180kg/?を大きくオーバーします。
2階の壁一面の本棚の場合(当事務所もそうなのですが)、直下の1階が壁で直接重さを下に伝える、廻りに重いものがない、等の条件であれば特に問題ないでしょう。
fixerさんのお宅の、「その部屋の下の1階部分が広い部屋で、本棚の下を支える物が無い」とすると、床が抜けることはないでしょうが、変形が大きくなるため、天井が下がったり、扉が開きにくくなるなどの支障が出るかもしれません。
「この本棚以外に大量の本を収納できる場所が思いつきません」とのお話しですが、2階であれば下に柱や壁のある場所、分散して置く、できれば1階にも置く、というような必要があると思います。
参考にしていただけたら幸です。
評価・お礼
fixer さん
ご回答ありがとうございます。
カタログではありませんが、A4の本をぎっしり並べております。「週刊○○の歴史」だとか「週刊××の世界」だとかいうシリーズ物です。あとは、分厚いアルバムもその本棚に置いています。
本棚は壁一面の作り付けで、幅が85cm×2、奥行が30cm程度です。ぎっしり並べて130kg程度でしょうか・・・それが5段もあるのです。
全て埋めると、やはり500kgは軽く超えてしまいそうです。これは一大事です。
皆様の回答を読んでから、重い本は下2段のみにして、あとはA4の封書類を1段、コミック本を残りの2段というように配置してみました。まだ若干の余裕があります。
本棚の床面積からすると、理想は110kg程度のようですが、恐らく今は300kg以内に収まっていると思います。
もともと重い本を入れることを想定されていると思いますので、あと少しだけ減らしたら、最初に設計した建築士さんを信じてみたいと思います。
>床が抜けることはないでしょうが
という一言、本当にホッとしました。
家族からは私の考えすぎだと言われていたのですが、最悪の場合を想定することと、自分なりの保険をかけないことには落ち着かなかったのです。
床は、抜けない。
これで少し気が楽になりました。
本当にありがとうございました。
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この回答の相談
最近、築21年の中古住宅を購入し、数日前に引っ越してきました。
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fixerさん (兵庫県/24歳/女性)
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