対象:リフォーム・増改築
村上 春奈
建築家
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自然素材の床材もいろいろあります
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フローリング以外で自然素材の床材というと、コルクタイル、畳、籐や竹、麻やココヤシなどの植物繊維を使った床材が思い浮かびます。
コルクタイルは住宅ではおなじみの床材で、フローリングに比べて軟らかいので、防音対策を施した上に貼れば大丈夫かもしれませんね。最近は色や形状も豊富で、浴室につかえるコルクタイルなんて物もあります。
籐や竹の敷物は、高級なものは料亭などに、一般的なものは大浴場の脱衣室などによく使われていますので、ご覧になったこともあるかもしれません。足触りがさらっとしていて、夏場に畳の上に敷かれているお宅も多いかと思います。畳のように決まった大きさの物を敷きこむわけではないので、うちの物件でも畳のモデュール(規格)に合わない和室の床に使ったりしています。ただ、軟らかいものではないので、音に関しては問題があるかもしれません。
畳はおなじみだと思いますが、あまり和室っぽくしたくない場合は畳の縁がない琉球畳もお薦めです。「月島の屋形船」(下の写真)の居間に使っていますが、和とモダンな雰囲気がほどよく融合するかと思います。これは比較的軟らかいので音の心配は少ないでしょう。
麻やココヤシなどの植物繊維を使った床材は、風合いはとてもいいのですが、埃や髪の毛などが絡まりやすいので、カーペットのような問題点はあると思います。
この他、タイルや石張りも自然素材といえば自然素材なのですが、非常に音が伝わりやすいので、今回の条件には適さないでしょうね。
補足
マンションのリフォームでは下階への音対策はいつも気を遣います。
一般的なマンションでは、遮音等級「LL45(※床の遮音性を示す基準値のことで、数値が小さいほど、防音性が高くなります)」という数値をクリアすればフローリングもOKなことが多いのですが、こずちさんの住んでいらっしゃるマンションはやはり一切ダメになってしまうのでしょうか?
もしOKな場合、無垢のフローリング自体で「LL45」を確保した製品というのはまだ多くはないのです(少しはあります)が、床下地を新しく「LL45や40」仕様のものに変えれば、通常の無垢フローリングを使える可能性が高いと思います。なお、上記のフローリング以外の自然素材の床材を選んだ場合も、そのものだけで防音性が確保できないものが多いので、いずれの場合も確認が必要でしょう。
ただ、床下地をやりかえるとなると、すべてを一新するスケルトンリフォームという考えも出てくるかと思いますが、通常のリフォームと比べてそれなりにお金がかかります。築12年とのことで微妙ですが、予算と照らし合わせながらどこまでリフォームするのか検討されると宜しいかと思います。
また、床材に関する詳しい規定について、管理組合に一度詳しく確認されてはいかがでしょうか?
評価・お礼
こずち さん
ご回答、ありがとうございます。実は、琉球畳には強い憧れがあります。部分的に取り入れることを検討してみたいと思います。
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この回答の相談
築12年のタワーマンションを、ロハス嗜好でリフォームしたいと思っています。購入当初から床は全てカーペットでしたが、最近、防音強化のためフローリングへのリフォームが、管理組合で禁止されるよ… [続きを読む]
こずちさん (埼玉県/40歳/女性)
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