苦手意識があると、人の言葉が「非難」に聞こえてしまう

tohohonさま　初めまして。カウンセラーの堀江健一と申します。
「初対面同志の場合、どちらも会話しなかったら、しゃべらないのはお互い様」
tohohonさまのおっしゃる通りだと思います。
コミュニケーションはお互い様なものですよ。

私も職業柄、学会や講義セミナーの後に、懇親会というパーティーが付き物なのですが、知らない人に話しかけるのが苦手で、参加を躊躇してしまいがちです。
しかし、これまた職業柄、初めてお会いする方と、その方の悩みについてお話をお伺いする機会も大変多いものですが、それはそんなに苦ではありません。
お話しを伺うのが仕事でもありますし、その方がどんな方で、どんな事を思って日々過ごされておられるのか、興味があるからです。

単純に、どんな人か良く知らない、初対面の人と話すのと、
同じ初対面の方とは言え、私と話をしてみたくて来られた方とでは、
こちらの「話してみたい」という動機に、大きな差があるからなのでしょう。

つまり前者の初対面の人は、相手が私と話したいと思っているかどうかなんてわかりませんが、
後者の方は、私と話す為に来られていることが明白なわけです。

他人に「あなたと話してみたい」と思って頂ける事は、それだけで大変ありがたいことだと思います。
少なくとも「あなたとなんて、話したくない」なんて思われてしまうよりは。

「もっと他の方としゃべって下さい」と言った上司の方は、どうしてそんな事を言ったのだと思いますか？

職場は、仲良しクラブではありません。
業務に滞りが無ければ、普通は問題ない事かと思いますし、tohohonさまもきっと「話す必要がある業務事項」は、話されておられることかと思います。

にも関わらず、あえてそのような指適をしてくるのは、なぜでしょう？

ひょっとすると、上司の方は、周りの人と話をしないtohohonさまを見て、「なんか溶け込んでいないでいるみたいに見えて、心配だなぁ」と思われたのかも知れません。

あるいは、周囲の方がtohohonさまと「話したい事があるのに、話せないでいる」と言うような状況があって、「tohohonさんの方から、話しかけてあげてみてくれ。その方が仕事がやりやすいだろうから」というような意味合いがあるのかも知れません。

それはわからないものです。

ですが、可能性として、tohohonさまが「自分から話しかけない」ことを非難する意味合いでは無いのかも知れません。

可能性の話でしかありませんが、ご年齢からして、周りからはベテランと思われるかも知れません。
周りの方がもし若い方々だとしたら、なかなか黙々と業務をこなすベテランさんには気軽に聞けないというような遠慮があるのかも知れません。
「こんな事も知らないの？」「忙しいのに邪魔しないで」みたいに怒られてしまうのではないか？という恐れがあり、ビビってしまうのです。

自分に苦手意識があると、人の言葉の端々に、そんな自分に対する「非難」や「中傷」が含まれているように感じてしまう事もあります。

また、そのため、身構えてしまって、「周囲を拒絶してしまっている」かのような雰囲気が出てしまっていることもあり得ます。

すると、余計周りの方達も、「近寄って欲しくない人なのかな？」と気を回してしまうことにもなりかねません。

こうしたことは、何も職場に限らず、色々な場面であり得る事です。
まったく、私も人の事は言えないのですが（笑）

たいして対策らしい対策は、アドバイスできませんが、こうした可能性も頭の片隅に置いておいて頂ければ、自然と会話の回数も増えて行くものかも知れません。

ご参考になればと思います。