対象:新築工事・施工
島崎 義治
建築家
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建築家と直接会って、信頼できるかどうかを判断。
建築士事務所賠償責任保険は、設計業務におけるトラブルに関し生じた建築士事務所側の損害を賠償するためのものです。ですから発注者はそれほど気になさる必要はないのではないでしょうか。ただ、発注者の要請により保険契約内容は開示する必要があります。また、建築家の業務内容は設計契約約款に書いていますので、あらかじめ説明を受けてください。
一方で施工者が行うアフターケア等の保証内容は請負工事約款に書いてありますので、建築家とともに確認してみてください。
施工者に関連する保険は、建築家の選定時には必要ありませんが以下のようなものがあります。信頼できる建築家と話し合って決めたらよいと思います。
住宅完成保証保険、住宅瑕疵担保責任保険、地盤保証の3つ程度が考えられると思います。
住宅完成保証保険は
発注者が契約し、完成前に、施工業者の倒産などにより工事が中断した場合に、発注者の負担を最小限に抑えるため、工事の中断や引継ぎに伴い発生する増嵩工事費用や前払い金の損失の一定の限度額の範囲内で保証金を支払うものです。また、発注者の希望により代替履行業者(工事を引き継ぐ業者)を斡旋してくれます。この場合は保険法人に施工業者が登録している必要があります。工事期間は6か月程度ですが、必要と思えば入られたらいいと思います。必要ないかもしれません。
住宅保証機構だけではなく、いくつかの保険法人との契約が可能ですが、一例としてリンクしておきます。http://www.mamoris.jp/kansei-person/
住宅瑕疵担保責任保険は
工事業者が契約し、完成後、雨漏りや住宅の傾きなど住宅の基本構造部分に瑕疵(欠陥)が発見された時に確実に保証を行うことができるように「住宅瑕疵担保履行法」で義務付けられているものです。ただし、業者の倒産等の場合は発注者が代行で申請できるようになっています。保険は国土交通大臣が指定した「住宅瑕疵担保責任保険法人」の保険に限られます。よくご確認ください。
http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/jutaku-kentiku.files/kashitanpocorner/03-consumer-files/08-newhouse-about-low-items/02-insurance.html
地盤保証については、地盤調査を行う地盤調査会社が将来の地盤の保証をするためのものです。建築家に設計を依頼される場合は私は不要だと思います。
建築家を選定する場合の注意点ですが数限りなくあるということはありません。限定して論理的に考えてください。そして、それは、むしろ賠償責任保険の内容ではなく、
建築家のすまいに対する姿勢や考え方、どのような設計手法を取るのか、発注者とはどのような関係を持って進めるのか、能力や技術力はどうなのか、などなど直接会って話をされて確認されたらいいと思います。信頼できる建築家なのかどうか見極めてください。保険で決まることでは決してありません。
ご参考になれば幸いです。ご質問がありましたら、いつでもご遠慮くなくどうぞ。
島崎義治/島崎義治建築設計事務所、人間環境大学教授
2012,13グッドデザイン賞受賞
http://architect-studio.com
(現在のポイント:-pt)
この回答の相談
お世話になります。タイトルそのものずばりですが、建築士の選定の際に考慮すべき点は数限りなくあるかと思いますが、
こちらでは特に保証に関してへの助言を頂ければと思います。
施主側、建築士… [続きを読む]
HouseDreamerさん (東京都/39歳/女性)
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