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閲覧数順 2024年04月24日更新

Re:病理検査で

2015/03/03 10:48
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5.0
)

回答が遅くなり、申し訳ございません。

腫瘍、特に悪性腫瘍を外科手術単独で治療する場合、再発を予防するため、一般的に外科マージンという安全領域を確保するために、周囲の健常組織を含めた摘出が行われます。
記述された内容から、今回発生した腫瘍は筋肉や血管、神経といった軟部組織に発生した肉腫であると思われますが、このような腫瘍を完全に摘出するためには非常に広範な外科マージンが必要とされる事が多くあります。
従って、このような腫瘍が、広範な外科マージンを取る事が困難な場所である四肢に発生した場合、その患肢を温存しながらマージンを含めた完全摘出が現実的に不可能な場合があり、そのような場合、腫瘍の根治のために飼い主様の同意のもと、断脚術が治療の選択肢の一つとして選択されることがあります。

断脚術を行なわずに腫瘍の根治を目指す方法としては、外科手術に放射線療法を組み合わせる方法があり、これは外科手術を行った後にその摘出部位に放射線療法を行う方法です。
治療が奏功すれば根治は可能ですが、放射線療法を行うことができる施設が限られていること、放射線療法の為に複数回の麻酔が必要なこと、放射線療法に伴う放射線障害など、いくつかの問題点もあり、検討されるのであれば、担当の獣医師とよく相談して頂く必要があるでしょう。

また、断脚術を行った場合、原理的に発生部位局所での腫瘍の再発を起こす可能性はありませんが、上記の患肢を温存しての治療だと、再発する可能性は否定出来ません。

今回発生した腫瘍は、治療することが非常に難しい場合が多く、記述されたように根治を目指さない場合、包帯や洗浄、消毒などの緩和的な局所管理を行って対応していくこともあります。
腫瘍部位は、時間の経過とともに増大し、それに伴う炎症や感染、場合によっては壊死が起こり、痛みを伴うようになることもあり、抗生物質や鎮痛剤を用いた内科管理も必要となります。
このような治療に関しては、通常、患者の全身状態と局所の状態を見ながら、獣医師が治療を調整しながら実施しますので、継続的に通院して治療を受けていただくことになります。

腫瘍性疾患に関しては、腫瘍に関する幅広い知識と技能を持ち専門医としての認定を受けた腫瘍認定医もおりますので、もし現在の症状等のご不安があれば、担当の獣医師に相談のうえ、専門医のいる施設を受診されてもよいかもしれません。

断脚
腫瘍

評価・お礼

野本 さん

2015/03/04 21:36

回答ありがとうございました。
今は、信頼できる病院にお世話になっています。
詳しく説明していただきありがとうございました。
悔いのないように、愛犬をみてあげたいと思います。

(現在のポイント:-pt このQ&Aは、役に立った!

この回答の相談

病理検査で

人生・ライフスタイル ペットの医療・健康 2015/01/31 23:45

12歳のシェルティ(男の子)です。
3ヶ所のしこりをくり貫いて、1ヶ所から悪性度の高い紡錘形細胞肉腫である可能性があると診断されました。
抜糸するまで、エリザベスカラーをしていましたが、たまに外していたときに、… [続きを読む]

野本さん (埼玉県/37歳/女性)

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