対象:ペットの医療・健康
Re:犬の胸腺腫
胸腺腫とは、胸腺の上皮組織が腫瘍化したものをいいます。犬の胸腺腫は犬の前縦隔に最も多く発生し、外科的治療が可能なものが多く、ほとんどが良性です。
胸腺腫が拡大すると、肺や気管を圧迫したり、胸水が貯留するため、呼吸困難の状態に陥る事が考えられます。また、発咳や体重減少、活動性の低下、嚥下困難、流涎などがみられます。胸腺腫であれば腫瘍の拡大は遅いですが、臨床症状は急性に発現します。
治療は、その腫瘤がどのくらい組織に悪性度を有するか、診断時の大きさ、および腫瘍に伴うそのほかの臨床症状が発現しているか否かによって異なります。外科的切除はそれらの要因により難しさも変わるので、各検査を実施することが重要です。組織に対する悪性度の低いものであれば予後は良好です。
恐らくレントゲンでは、前縦隔と呼ばれる胸腔内の正中に位置する領域に白くうつったものがあったと思われますが、考えられる疾患として、腫瘍、膿瘍、良性の腫瘤などが挙げられます。これらは血液検査、レントゲン検査、胸部・腹部超音波検査、ならびに可能であれば生検、CT,MRIを実施し鑑別診断を実施しますが、外科的に切除するまで鑑別に至らないこともあります。
4年間経過しているので早期ではないですが、各検査にて大きさと進行具合などを確認することが必要と思います。
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