ライフスタイルとライフステージとを。

注文住宅ですから、どのようにも作ることが可能であると思います。むしろ、どこにもない自分たちの住まいこそ考えるべきです。

しかし、その元になるのはお二人の住まいや人生に対する考え方であり、それを具現化する建築家の創造力が必要であると考えます。

まずは、ライフスタイルとライフステージとを具体的に考えてみましょう。それらをイメージして具体的な住まいのイメージが描けるかどうか、、、よくお二人で相談なさってみてください。

まずは、１階DKと２階Lに対する私の意見ですが、どのような大きさのお住まいでしょうか？DKも十分に大きく、また同時にリビング自体も広さが感じられくらいの広さでしょうか。そうでないならば、どちらも使いづらいものになってしまうと考えられます。

リビングにはちょっとしたミニキッチンやパーティシンクも必要になるのではないでしょうか。また、リビングは何のために独立させるのでしょうか。子供の監視だけのためですか？

また、その子供部屋ですが、グレないというのは幼児の頃のことですか？それとも小学生の頃のことですか。親も成長しますし、子供も成長します。生活スタイルは大きく変化してゆくものです。高校生や大学生、社会人になっても監視されるのでしょうか。

同じように、土間の目的は何ですか？広いガレージのことですか、それとも庭とつながるテラスのようなダイニングでしょうか、あるいは昔の土間のような台所を中心とした作業場でしょうか。

はっきりしたお考えが見えてきません。住まいのイメージやビジョンをしっかりお考えになるべきだと思います。

住まいの形とは子供にとっても当然重大な要因ですが、それ以上にそこに住まう中心たるご夫婦お二人の成長やアイデンティティを作り上げる重要なものだからです。

ご参考になれば幸いです。わからないことがありましたらどうぞご遠慮なく。

島崎義治/島崎義治建築設計事務所
2012,13グッドデザイン賞受賞