対象:借金・債務整理
小林 一行
司法書士
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ご自身による返済であることを主張立証する必要があります。
まなぁ様
はじめまして、司法書士の小林一行と申します。
さっそくご質問の件ですが、ご両親が返済したとすると第三者による弁済です。もっとも被告が争っているのは第三者による返済が有効かどうかという事ではありません。
原告が被告に請求しているのは過払い分を返してくれというものであり、法律的には不当利得返還請求権です。この権利が認められるための要件の一部として、過払いにより被告が「利益」を得たということと、原告が「損失」をこうむったという事を主張立証する必要があります。
そして、もしご両親が支払ったとなると、その部分の不当利得返還請求権はご両親のものですので、まなぁさんの過払い返還請求は認められません。一括返済の前に既に過払いが発生していれば、その部分はまなぁさんのものであり、一部認容という事もありえます。
しかし、少なくともご両親が支払った分も実際は原告が払ったのでしたら、そのような主張立証を行い、当該過払い分はご自身の損失であるという事を裁判所に認めてもらう必要があります。
そのため、準備書面での反論としては記載していただいたように、最後の返済も原告が行ったものであること、親から借りて返済したものであるが、便宜上親が原告の代わりに(使者として)返済を行ってくれたものであることを主張する必要があります。
そして被告がその事実を争っている以上、ご自身の返済であることを立証する必要もあります。たとえば、ご両親との間で交わした金銭消費貸借契約書や、ご両親に証人として出頭してもらい経緯を説明してもらう等です。
反論は準備書面でかまいません。準備書面のひな形はネットでもたくさんありますので参考にしてください。
第1回口頭弁論は期日を決めるだけではありません。文字通り、1回目の口頭弁論です。ただし業者は1回目の期日に出席しないことが多いので事実上2回目の口頭弁論から弁論が始まるという面はあります。
これは、1回目に関しては答弁書に記載した事実を主張したものとみなすという民事訴訟法上のルールがあるからです。
かといって、両方1回目に欠席したら裁判は進みませんので、被告が欠席しても原告は裁判所に出頭するようにしてください。その方が裁判官への心証もよくなります。
裁判はいろいろとルールがありますし、難しいです。今回は単純な請求でなく誰が払ったのかという争点もありますので、難しいようでしたら弁護士や司法書士にご相談されることもおすすめいたします。頑張ってください。
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この回答の相談
過払い請求 訴訟の争点の事でお聞きしたいのですが。
第1回口頭弁論前で、相手からの答弁書が届いています。
争点は最終返済(完済)は本人の返済ではないので返済した事の立証を求めるでした。
最… [続きを読む]
まなぁさん (兵庫県/31歳/男性)
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