対象:リフォーム・増改築
吉田 武志
建築家
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本当は中立性よりも信頼関係が大事
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栃木県宇都宮市で工務店を営んでおります。ヨシダクラフトの吉田武志と申します。
住宅の新築とリフォームを設計施工で行う工務店で一級建築士です。
質問を読ませて頂きました。
まずは金額面からお話しします。
新築するにしてもリフォームするにしても、構造体(基礎、柱、梁、屋根)だけを残すような新築に近いリフォームであるならば、ほぼ新築に近い金額が掛かります。
80年前の建物ですと、基礎が現在の基準になっていない可能性が高い為ので、リフォームする場合は、基礎を新たに造り直さなければならない可能性が高いです。補強程度で済めば良いですが、土台から上を浮かして、基礎を造り直すのはとてもお金が掛かります。そうなると新築よりもお金が掛かってしまうかもしれません。構造体を残す価値があり、予算的に可能ならそうする場合もあります。
一番良いのは、信頼できる住宅のプロである友人、知り合い等にちょっと見に来てもらい、アドバイスを受けることです。本当は中立性よりも信頼関係が大事なのです。そういう方がいらっしゃらないようなら、ネットで信頼できそうなプロに依頼して、現状をありのまま話して、見に来てもらうことが良いかもしれません。
役割的に中立性が高いのは、専業の設計者ですが、注意が必要です。
よく専業の設計者の方がいうセリフで、「私は工事をしないので、中立性があります。3社程度相見積を取って、しっかり予算管理と現場監理をしますから、工務店やリフォーム会社に依頼するより安くなります。」とか言う人がいますが、これは注意が必要です。
工事の度に施工会社が変わるのは、予算管理の実力が無いので、施工者からの信頼も無い場合が多いのです。そういう方は、シンプルな形態を求めるあまり自然の摂理に反したカタチとなり、瑕疵が発生したりする場合もあるかもしれません。
リフォーム業者、工務店、ハウスメーカー、専業の設計事務所の4者どちらに依頼しても、キチンとした方に依頼して、コミュニケーションが取れれば、新築するにしてもリフォームとなるにしても後悔はしないのではないかと思います。住宅は究極のオーダーメイドなので相性がとても重要なのです。
ヨシダクラフト http://www.yoshidacraft.net
評価・お礼
yahho0392 さん
2014/05/24 22:18
回答ありがとうございます。
確かに、信頼している人からのアドバイスだと納得すると思いますが、周りにそういう人がいないので、なかなか難しいところではあります。
「よく専業の設計者の方がいうセリフで~」という所は、大変参考になりました。
吉田 武志
2014/05/25 07:04
ご評価頂きましてありがとうございます。
専門家は、自分の職種は中立的でお客さんの立場に立っていますと言うでしょう。
しかし、それぞれに専門家の中でも実力差や施主との相性があります。
専業の設計者の中には、トータルに知識や経験のある方もいらっしゃいますが、
施工や経年変化への対応を知らない人も居ます。
設計施工で行う住宅会社の中には、トータルに知識や経験のある方もいらっしゃいますし、
そうでない方も居る。
要するに、職種が重要なのではなく、個人の実力かと思います。
見極めるには何度か現場に行く必要があるので、
お宅からなるべく近い住宅会社、専門家に依頼するのがベストかと思います。
(現在のポイント:-pt)
この回答の相談
戸建の建替かリフォームか迷ったら、どこに相談し判断してもらったら良いでしょうか。
戸建で築80年以上経っています。
風呂、トイレはこの数年内に新しくしましたが、築80年以上経っているので、… [続きを読む]
yahho0392さん (広島県/28歳/男性)
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