対象:新築工事・施工
島崎 義治
建築家
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設計とはストーリー(物語)づくりです。
規模や工法、構造、設備仕様にもよりますが、木造の一般的住宅ですとおおよそ、10から15程度になるのではないかと思います。
その内容は
おおまかな間取りをいただいたり、理想を語っていただきながら、また私どもからも何度も提案し、クライアントの生活スタイルや価値観をはっきりさせてゆくのが設計という創造的な作業であると考えています。設計図を作るというよりも、物語を決めてゆく、というような作業です。
しかし、図面もまとめなければなりません。確認申請や工事発注のためです。
それらのやり取りの結果まとめられた図面は、何社かの工務店に見積もりを依頼し、最も適切な工務店を選定します。安さを基準にする場合もありますし、丁寧さや技術力を基準にする場合もあり、クライアントとの協議の上で選定します。
また、その後の施工段階では、契約した内容で間違いなく工事が行われるかどうかチェックしてゆきます。また、工事が始まって具体的になってゆく様子を見ていると、部分的に変更したいことが生じたり、追加したい設備がでてくるもので、そうした施工段階での業務も結構あります。
設計を依頼する上で、建築家の役割とは、以下のようなことではないかと思っています。
1)家づくりとは協働作業であるとよく言われますが、クライアントと施工者の間に立って導いていくこと
2)生活スタイルや価値観をはっきりさせ、どこにもないクライアントだけの住まいを形づくること
3)工務店を数社の中から選定し、適正な工事費と施工方法で住まいを実現すること
そして、何より、家づくりの面白さをわかっていただけるのではないかと思います。そのことが、人生を送る上でも重要であり、住まいが長く持つ秘けつでもあります。
設計契約という慣れない作業から始まると悩んでいらっしゃるかもしれませんが、まずは契約というようなことは不要で、何度か対話をすることから始めます。その過程で建築家としてよさそうだと思っていただければ、次の段階へ進んでいただければいいと思います。
島崎義治/島崎義治建築設計事務所
2012グッドデザイン賞を受賞しました
http://architect-studio.com
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この回答の相談
大まかな設計間取りはこちらから提案し、設計をして頂き、建築施工会社に依頼した場合、設計・管理料金はどの程度掛かるものなのでしょうか?
施工料100とした場合の設計料はどの程度になるでしょうか。
海の見える家さん (千葉県/67歳/男性)
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