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Re:猫の膀胱癌治療について

2013/02/05 16:13

「膀胱癌」と一口に言いましても、膀胱に発生する腫瘍には何種類かあり、そのそれぞれで治療法も若干異なります。
ただ、膀胱の腫瘍では「移行上皮癌」という腫瘍がもっとも多いので、ご質問の「膀胱癌」が移行上皮癌という前提でお答えさせて頂きます。

移行上皮癌は犬に多い病気で、猫では希です。
そのため治療法等の研究は犬で盛んで、猫での治療法で確立したものはありません。
抗がん剤治療に関しては、慢性腎不全を患っている猫に安心して投与できるものは無いのが現状です。

抗炎症薬であるNSAIDsという種類の薬が、犬の移行上皮癌に効果があると言われています。
ただしこれも猫では証明されていません。腎臓の負担にもなりますので、使用するとしたら低用量での投与をお勧めします。

活性リンパ球療法に関しては、猫ではあまり行われていません。
また、活性リンパ球療法単独で治療するというより、抗がん剤治療や放射線療法と組み合わせて使うことが多いです。
最低でも月に1~2回の通院が必要となります。

サプリメントは副作用が無いという点が利点になりますが、効果がどれほど期待できるかは不明です。
投与を猫が嫌がったり、投与によって食欲が落ちたりしなければ(食事に混ぜた場合、匂いや味に多少影響するので)、使用してみても良いかと思います。


腎不全がどれくらいの程度なのか、腫瘍は取りきれているのか、転移は起きているのか等によって選択できる治療法にも差がでてきます。
実際に質問者様の猫を診ているかかりつけの先生とご相談なさることをお勧めします。

補足

ご質問の文章に「マージン部の粘膜上皮はやや異型性を伴い配列が軽度に乱れています」とあります。
これは腫瘍が取りきれていない可能性があることを意味します。
その場合、手術後一時的に膀胱の表面は綺麗になりますが、再発することがあります。
通常、元気で比較的若い動物であれば再手術を行ったり、放射線治療や抗がん剤治療を行ったりしますが、質問者様の猫は中高齢であり腎臓も患っているとのことですので、こういった治療はお勧めできません。


前回答にて申し上げましたNSAIDsという抗炎症薬は、犬においては移行上皮癌に効果があると言われています。
猫では効果が証明されていませんが、犬同様の効果を期待して投与してみても良いかと思います。
ただ、NSAIDsは腎臓に負担になり、消化器症状(嘔吐や下痢、食欲不振など)を起こすことがありますので、慎重に投与する必要があります。
少量を、2日から3日に一回程度投与するやり方が適しています。


お話をうかがう限りでは、移行上皮癌に対してあまり積極的な治療を行っていくのは、ややリスクが高いようです。
癌の再発、転移が起こらなければ比較的元気に暮らしていけます。
皮下点滴等で猫の体調を維持してあげること、副作用が軽度なNSAIDsでの治療や、サプリメントの投与を行うことが今できることになるかと思います。

腫瘍
サプリメント
リンパ
ガン

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この回答の相談

猫の膀胱癌治療について

人生・ライフスタイル ペットの医療・健康 2013/02/04 13:32

13才メスの猫です。
3ヶ月前に膀胱癌の手術をして
現在は腎不全の状態もありますので往診してくださる獣医さんを見つけて自宅で点滴をしています。
腎不全の治療は点滴で継続していますが
膀胱癌の治療… [続きを読む]

アルファゆひさん (東京都/46歳/女性)

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