しっくいを選ぶ・・・　何を目的とするか

志田茂建築設計事務所　志田です。

しっくいに限らず、左官材料はたくさんあるので悩みますね。
左官仕上げは、クロスとは違って均質ではなくコテのむらなどもあり光の具合によってはデコボコが見えてしまいます。でも空気感が違います。味わい深いです。人の手で作られたという事を重要に思われるなら、お勧めします。

コスタコウォールもカルヌーヴォも使った事がないのでご質問の直接の回答ではありません。
カルヌーヴォを出しているところの別製品で「うま～くヌレール」というものがありますが、私の施主は、それを使ってご自分達で壁を塗られました。素人がやった仕事ですからほんとにボコボコですが、それも思い出であり味わいです。

本当のしっくいは、下地塗りが２回程度ありその上の表面にしっくいを塗ります。職人の腕次第ですが平滑な仕上りになります。もちろんひっかけが傷になります。

いろいろ出ている製品は、材料自体にいろいろなものを混ぜたりして、本来のしっくいより扱いやすく、ひび割れしにくいなどの効果を出しています。それを考え出すとさらに選ぶのが難しくなりますね。

しっくいを選ぶ目的を整理してみましょう。

・調湿効果を期待したりや自然素材として使いたいのか
・予算を押えても左官仕上げとしてのしっくいにしたいのか
・しっくいの雰囲気が欲しいけれど、粉が落ちたり傷が付きやすいのは嫌か

調湿効果を期待するなら　しっくいより珪藻土のほうがいいのですが、そちらを選択肢に入れるともっと悩んでしまいます。

目的を明確にして、もう一度考えてみてください。

どれを選んだとしても左官仕上げの室内は、気持ちいいものになるのは間違えありません。