対象:老後・セカンドライフ
三村 麻子
イベントプランナー
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先ずは介護環境を整え、そこから再び、寄り添い始めてみては…。
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看取りサポートの三村と申します。
親の老後に寄り添うことは、子供として当然のことだとは思いますが、
「寄り添うこと」と「振り回されること」は、まるっきり違います。
介護で最も重要なのは、継続可能な介護体制を作り上げることです。
頑張らなくては出来ない介護体制はいずれ崩壊します。
私は介護を大きく2つに分けています。認知症が伴う場合とそうでない場合です。
どんなに介護の状態が進んでいても、認知症を伴わない場合は、
自宅での介護が可能ですし、望ましいと思います。
しかし、アルツハイマー型認知症を若くして発症した場合は、
身体的機能が衰えるまで時間がかかりますので、
体力のある認知症患者の長期に渡る介護という最も難しい介護になります。
いずれ、24時間の見守りが必要になるこのパターンの介護は家族を疲労させ、
崩壊させてしまう可能性が高くなります。
また、火事を起こすなど、一人暮らしに依るリスクも非常に高いものがあります。
アルツハイマー型認知症は自宅での介護がとても難しいということを認識して下さい。
もしも、親を想い自宅介護を選択したとしても、24時間態勢の介護はいずれ
ギブアップをむかえ、親への愛情が減ってしまいます。
親を想うことで始めた自宅での介護であったはずが、親を憎むようにすらなりかねません。
そうならないように、早い段階での入所の手続きをお勧め致します。
入所強制は子供にしかできないのです。入所に向けての準備を始め、
そこから親に寄り添える環境づくりを行ってみてはいかがでしょうか。
入所先のアドバイスとしては、「費用が親の年金の範囲内の所」を多少時間が
かかっても考えていかれることをおすすめします。
また、若いうちはグループホームもよろしいかもしれません。
そして可能な限りですが、施設はあなたの居住区内が望ましいと思います。
なにかあった時、すぐに駆けつけられる距離だからです。
これも親に寄り添うことだと思います。
先ずは介護環境を整え、そこから再び、寄り添い始めてみては…。
補足
・入所を嫌がるのは、「施設」ではなく「環境の変化」に対してです。
アルツハイマー型認知症だけでなく、高齢者全ての典型的な反応ですので、
あまり心を痛めずにいらして下さい。
そして、親の希望通りが、親にとっての最適な環境とは違うこともあるということを知って下さい。
評価・お礼
ariri さん
2013/04/25 20:48
お返事遅くなり申し訳ございません。
かなり現実的なご回答でとても参考になりました。市の指定するホームは満員で今後何年待つかわからない状況でした。また有料老人ホームは年金受給額の倍以上でとても工面できず、今の所は現状維持の状態です。
しかし、介護の問題は抱えている家族でないとわからないことが多く(介護保険のしくみ等)とても勉強になりました。
日本中にこのような介護問題で悩んでいる方が大勢いらっしゃるのかと考えただけでも、日本の将来はどうなるのだろうと、余計なことまで心配になりました。
やはり自分の身は自分で守れるよう備え(お金)は大事ですね。
ご回答ありがとうございました。
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