対象:心の病気・カウンセリング
国府谷 明彦
厚生労働省認定 産業カウンセラー
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手術後に何か神経的に違和感があるためではないでしょうか
こんにちは。カウンセリングセンター聴心館 国府谷です。精神医学や脳神経科学をベースに認知行動療法を中心とするカウンセリングをしています(医師法における診断・治療行為は致しません)。
甘党さん,持病のあったお父さんが,入院手術を契機として,まるで人が変わってしまった様に思うとのことですね。甘党さんには訳のわからない感じで,あっけにとられているというような感じ,お気持ちお察しします。
最初に,お父さんの話を離れてのことですが,甘党さんが頭痛や歯痛,生理痛がある時って,普段と比べるとどうなりますか? 普段おとなしい人や優しい人でも,何かイライラしたり,怒りっぽくなったりしませんか? そんなことを前提として,頭に入れておいて欲しいのです。
さて,お父さんのことですが,背骨の手術をして,客観的に見てかなり状況が良くなっているにもかかわらず,本人にはそんな認識がないと言うことですね。実は,背骨には大脳に続く中枢神経の束がぎっしりと詰まっています。背骨そのものは良くなったけれど,神経のあり方が今までと違ってしまったのではないかということです。決して,神経に傷がついたとか状態が悪化したということではなく,今までと違う感覚になったという意味です。あたかも,今まで座ると膝が痛かった人が,その痛みが治ったけれど,座るときに痛むような気がして,覚悟して座ろうとしたら,痛みがなくて妙に感じている,そんな状態です。
お父さんからすると,客観的には治ったけれど,何か違和感を感じて治った気にならないということかもしれません。また,今まで持病で痛みを感じていたためにおとなしくしていたのだけれど,痛みがなくなって,その意味では気持ちが解放されて,言いたいことを言うようになったというふうにも考えられます。
お父さんの感じていることや思いを,否定をせずに聴いてみてあげて下さい。もしかすると,入院中に医療不信になるような出来事があったのかもしれません。そんなことが原因になっている可能性もあります。どちらにしても,現状が何か病的なものがあるというのではなく,大きく見て手術後の変化がいろいろ出ていると言うことのように見受けられます。
ともかくも,脳を含めてこれからも,身体の変化があったときには注意して受診するようにすれば良いのではないかと思います。好転することをお祈りします。
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この回答の相談
はじめまして、
父が人が変わったようになってしまい、夏バテが1ヶ月+持病の悪化で背骨の手術を最近したのですが、本人的には結果変わらなかったとの事で、私達家族は見るから… [続きを読む]
甘党さん (愛知県/52歳/女性)
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