脳外科や心療内科が有効かもしれません

　こんにちは。カウンセリングセンター聴心館　国府谷です。精神医学や脳神経科学をベースに認知行動療法を中心とするカウンセリングをしています（医師法における診断・治療行為は致しません）。

　フシギバナさん，耳鳴りが気になり複数の耳鼻科を受診したが，根本的には治っていないということで不安になっていらっしゃるのですね。お気持ちお察しします。ご自身の身体のことですから，とことん見極めたいですよね。

　耳鳴りについて，物理的・身体的な面と，精神的な面の両面から考えたいと思います。まず，身体的な面からですが，耳というセンサーから音声情報が身体に入ってきます。感覚神経を通して，その情報は，聴覚野をはじめとする大脳で処理されます。耳鳴りが，センサー部分の異常ということも，また，処理される聴覚野や大脳の異常とも考えられます。ケースによっては，センサーである耳にも聴覚野や大脳にも異常がなく，耳の周辺に発生する身体の中のノイズを，センサーが敏感に拾ってしまっているということもあります。

　こうした身体の異常は，センサーそのものについては耳鼻科，聴覚野などについては脳外科を受診する必要があります。脳外科だと，MRIなどの検査機器の可能性が出てしまいますよね。また，原因不明の場合，大きな病院に行くと「総合診療科」がありますので，そういう所で，パニック・閉所恐怖も含めて相談するのも一つの方法です。

　さて，もうひとつの精神的な面についてです。こちらは，身体的な問題がないことがわかってから，通常考察していくものです。その点をご了解下さい。不安感情が自律神経に影響し，耳鳴りが起こるという可能性も考えられます。フシギバナさんに，耳鳴り以外でご自身が抱えている不安がありませんか？　文面からすると，パニックと閉所恐怖がおありのようですね。そちらの治療をして不安がなくなると，耳鳴りが自然になくなっていくということも十分考えられます。また，また何か別の不安材料があれば，それを解消することで，消えていくかもしれません。

　こうした面では，メンタルクリニックや心療内科を受診してみるという方法もあります。身体の異常を細かいところまで見過ごさないというのは，とても大切なことです。どの病院でも異常が見つからないときには，ご相談に応じますのでメールして下さい。早期回復されることを祈っています。