対象:家計・ライフプラン
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芦川 京之助
司法書士
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亡父の遺産相続
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司法書士の芦川京之助でございます。
まず、ご記入いただいた内容を整理いたします。
1 遺産といえるほどの額でもないのですが、幾らかが父の名義になっております。
預貯金の額によっては、先妻の長女の戸籍謄本など取り寄せる必要がない場合もありますので、まず、金融機関にご確認ください。
例えば、預金の額が1万円の場合でも、すべての相続証明書を金融機関に提出する必要があるかどうかです。
以下、預貯金の額が、ある程度の高額で金融機関にすべての相続証明書を提出しなければならない場合を前提とさせていただきます。
2 先妻の長女がいる。
3 お父様の遺言書がある。
お父様の自筆の遺言書であれば、家庭裁判所の検認手続が必要です。
これが公証人の作成した遺言書であれば、家庭裁判所の検認手続は必要ありません。
自筆の遺言書の検認手続をしなければなりませんので、先妻の長女の戸籍謄本、戸籍の附票(戸籍に付属したもので住所が記載されています。)を取得します。
遺言書の検認手続において、家庭裁判所は、すべての法定相続人に対して、検認手続に立ち会う機会を与えるために、通知します。
また、検認手続を終了した遺言書を利用することなく、金融機関で、通常の相続手続をする場合にも、法定相続人すべての戸籍証明書を提出しなければなりません。
その他に、用意する戸籍証明書は、お父様が亡くなった時点から出生時まで連続して過去に遡って、除籍謄本などを用意する必要があります。
これらの戸籍証明書の取得は、戸籍に記載された内容に従って、過去に遡って取得します。
戸籍の記載内容は一般の人にとって、わかりにくいものですから、取得するのが難しい場合、遺言書の検認手続を司法書士に依頼する時に、戸籍証明書の取得も一緒に依頼された方がよいでしょう。
ご質問にお答えいたします。
1.先妻さんとの間の長女は相続人となるのでしょうか。
法定相続人となります。
2.所在不明なのですが相続人となる場合、探さないといけないのでしょうか。
探すというよりも、戸籍謄本と戸籍の附票を取得します。
3.探す手立てなど、見当がつきません...どうしたらよいでしょうか。
難しい場合は、遺言書の検認手続を司法書士に依頼する時に、戸籍証明書の取得も一緒に依頼された方がよいでしょう。
補足
4.手元に父の残した遺言書がありますが、仮に彼女が相続人から外れている場合はどうなりますか。
遺言書の内容で、先妻の長女に遺産を相続させる内容が記載されていない場合、先妻の長女に遺産を相続させない場合は、遺言書に記載されているとおりに、金融機関で相続手続をします。どちらにしても、遺言書の記載に基づいて相続手続をします。
先妻の長女に遺産を相続させない内容の場合、後日、彼女から遺留分減殺請求がある可能性があります。
この場合、彼女には、遺産全体に対する遺留分に相当する金額を支払います。
彼女の遺留分は、1/2×1/3×1/2=1/12です。
遺産の総額が120万円の場合、彼女に遺留分として10万円支払います。
遺言書に基づかないで、金融機関で相続手続をする場合、彼女には、法定相続分1/6に相当する金額を支払います。遺留分ではありません。
5.彼女から連絡があった場合の対処はどのようにすべきでしょうか。(無いとは思うのですが...)
遺言書に基づいて手続をする場合、彼女の遺留分1/12を支払います。遺言書に基づかないで手続をする場合、彼女の法定相続分1/6を支払います。
遺言書に、先妻の長女にも相続させる内容が記載されていれば、彼女にも相続させることになります。
6.私と実母と、婿養子(養子縁組済)の夫のみで金融機関にて払い戻しなど出来るものでしょうか。
お父様の預貯金の額にもよりますので、各金融機関にご確認ください。
金融機関において独自の調査などあるものでしょうか。(地元の信用金庫と郵便局です)
独自の調査ではなく、ご相談者が提出される戸籍証明書から不足の証明書があれば、提出するように言われます。
面識のない彼女が相続人から外れるならこのまま相続手続きを私たちで進めたいのですが、相続人に含まれる場合、やはり遺言書を裁判所で検認手続きをしなければならないのでしょうか。
法定相続人に含まれる場合、自筆の遺言書を裁判所で検認手続きをしなければなりません。
近くには簡易裁判所しかないのですが、家裁へ出向かなければなりませんでしょうか。
自筆の遺言書の検認手続は、家庭裁判所で行います。遺言書の検認手続を申し立てる人(申立人)は、必ず、家庭裁判所に出向く必要があります。その他の相続人は、必ずしも出向く必要はありません。
評価・お礼
だいわにゃん さん
2012/09/25 22:06とっても判り易いご回答頂きまして、本当にありがとうございました!!目の前の霧が晴れていく思いです...!回答も整理されていますし,的を得ていて今後どう動けばよいかがわかりました。明日にでも早速解決へ向けて動きたいと思います。こちらに質問させて頂いてとても良かったです。まさかこんなに早くご回答いただけるとは思ってもいませんでした。(昨日遅くに投稿しまして今晩解決してしまいました^^;)地元の無料相談などの利用も考えていたのですが、こちらの方が絶対おススメです。もしまた何かありましたら是非相談に乗っていただきたく存じます。この度は大変お世話になりました。本当にありがとうございました!!
芦川 京之助
2012/09/27 00:03
だいわにゃん様
高評価をいただき、ありがとうございます。
自筆遺言書の検認手続や金融機関での相続手続では、戸籍謄本など証明書の原本を返却してもらうようにしましょう。
これら証明書の原本還付の手続をしますと、次の手続にも使用することができます。
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この回答の相談
はじめまして。9月12日に父が急死致しました。父は再婚で、私は母(後妻)の長女で現在46才です。先妻さんとの間にも長女がいるようなのですが、所在不明で名前も住所もわかりませんので探す手立てがありませ… [続きを読む]
だいわにゃんさん (新潟県/46歳/女性)
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