対象:ペットの医療・健康
Re:体の痒み
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猫でみられる痒み行動の原因には、感染症、皮膚炎、精神的要因などがあります。
感染症は、細菌、真菌、寄生虫などによるもので、皮膚検査や治療に対する反応で診断します。
皮膚炎は、ノミアレルギー、食物アレルギー、その他環境中アレルゲン(アレルギーの原因となる物質)に対するアレルギーなどで起こります。ノミアレルギー性皮膚炎では、腰部を中心とする背中側に湿疹や小さなかさぶたが認められます。ノミアレルギーが疑われる場合、実際にはノミが見つけられなくても、ノミ予防薬を定期的に使用し、環境中のノミ駆除もあわせて行います。食物アレルギーはアレルギーの原因となりにくい食事を2か月程与え、症状の改善が認められるかどうかで診断します。その他の原因を特定することは非常に困難です。アレルギーが疑われる場合には、ステロイド剤を使用して炎症や痒みを抑えることがあります。
精神的要因として、治療後のストレス(手術部位、外用薬等を使用した部位を気にする)、痛み(痛みを感じる部位の皮膚をなめる)、甲状腺機能亢進症というホルモン性疾患(神経過敏によりグルーミングが過剰となる)、環境変化によるストレスなどがあげられます。
今回のような場合、もし環境変化と痒み行動の開始時期が一致しており、舐めやすい部位に限って症状が認められているのであれば、ストレスが原因のひとつとなっていると考えられます。ただし、湿疹、発赤、フケ、脱毛(毛根から抜ける)などが認められるようであれば、ストレス以外の原因も考える必要があります。
実際にはお話だけで原因を特定することはできませんので、もう一度お近くの病院で相談していただくことをお勧めします。
なお、糖尿病やクッシング症候群でも皮膚症状が認められることはありますが、今回のような症状が出ることはまれです。ただし飲水量の増加が続く場合、ご心配されているように内臓疾患やホルモン性疾患の可能性がありますので、検査を受けてください。
評価・お礼
たぶんた さん
2012/06/20 18:57丁寧な回答ありがとうございます。その後、シャンプーで体をよく洗ってあげ、家の中の掃除を徹底してみたところ、体をなめ回したり掻きむしることがなくなりました。また、餌を変えてみたり、一匹になれる空間を作ってあげたりもしました。しかし、飲水量は相変わらずなので近いうちに病院で検査をお願いしようと思います。貴重なお話ありがとうございました。
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