上の奥歯なら鼻炎の影響も考えられます。

　こんにちは。つくばオーラルケアクリニックの飯田です。

　レントゲン写真等の診査でその歯に歯科的な問題がないと仮定してお話いたします。

　目の下で、鼻の横のあたりの上あごの骨の中に上顎洞と言う空洞がございます。この空洞は鼻の穴と繋がっていますが、中に炎症が起きて、鼻汁や膿がたまったり、粘膜が腫れ上がったりした状態を上顎洞炎（いわゆる蓄膿症・副鼻腔炎＝簡単に申し上げれば鼻炎です）と言います。
　上の奥歯根っこはこの上顎洞の底の部分ときわめて接近しておりますので、風邪をひいた後や軽度でも鼻炎があると、あたかもむし歯のように痛みが生じる場合がございます。

　通常、歯に何らかの痛みの原因がある場合、例えば根の周囲が膿んでいる場合や虫歯などであれば、放置しておくと良くなったり悪くなったりを繰り返しながら、徐々に悪化していくものです。
　一方、鼻炎が原因の場合は、長期間放置しておいても、時々痛くなるだけで痛みの度合いがどんどん増していくことは少ないように思います（もちろん鼻炎の原因にもよりますが）。

　歯科で撮影する「パノラマ」というレントゲン写真なら鼻炎の有無は容易に確認できますが、歯に問題がないのであれば耳鼻咽喉科か大きな病院の口腔外科を受診してみてはいかがでしょうか？お大事になさいませ。

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