初めての不動産投資で陥りやすい失敗

　まず、ご質問の内容に関しですが、購入される中古マンションには、一旦お住まいになるのでしょうか、それとも購入当初から賃貸目的で購入されるのでしょうか。

もしも後者であるとしたら、申し訳ない言い方ですが、「夢の注文住宅を建てるために、まずは収益用中古マンションを持つ」という方法論は本末転倒です。

不動産投資は、総額が大きいだけに、正しい知識と戦略がないと、後で取り返しのつかないことになることもあります。

収益用として購入されるのであれば、下記のような内容は確認されましたでしょうか。（駅に近いファミリータイプでリフォーム済み、それで1千万円台前半ということは、それなりに古いマンションかと思います。）

・大規模修繕はいつ行われたのか、もしくはその予定は？
・マンション全体の修繕積立金の総額は？
・賃貸に出す場合の家賃相場は？　
・ターゲットとなる賃借人の層は？　ターゲット層の今後の増減見込みは？
・家賃収入から運営費を差し引いた実際の収入は？

投資となれば当然情報を収集して戦略をたてることが大切です。
なんとなく、「大家さんになって、家賃収入を得て…」なんて考えていると、結局「思っていたようにお金が手元に残らない、それどころか賃借人さんが退去して持ち出しになった」なんてことがよくあります。

古いマンションだと、設備系の故障のトラブル、賃借人退去時のバリューアップ費用等、余裕期間中にそれなりのコストが発生します。

まずは中古マンションを居住用として購入、そこで生活している間に繰り上げ返済をして住宅ローンを完済、その後、そのマンションに住んでいる間に土地を探し、夢の注文住宅を建築し、引越した後にマンションは賃貸にして家賃収入を新築住宅ローンに充当、もしくは売却して住宅ローンの繰り上げ返済に充当、という選択が一番リスクが少ないと私は思います。

ご主人様の年齢や、ご夫婦2人という家族構成で、焦って選択をする必要は全くないと思います。
5年後のライフプランや家族構成が変化している可能性もあるでしょうし、その変化に対応しやすい選択を、今の段階では取られるべきです。

以上、多少なりともご参考になれば幸です。


株式会社リード
中石 輝