対象:住宅設計・構造
つかまる方法より転げ落ちない方策を講じては・・・
大阪で設計事務所をしています。
階段からの転落による死亡事故は、交通事故死を上回ると云う統計もあるくらいで、気を使わなければならない問題であることは間違いありません。
文章を拝見していまして、登り始めと下り始めが廻り階段になっていて、あとは直線階段と云うことですね?下り始めの位置に窓があって、それが手摺と交差してしまうのですね?
階段の幅はどれ位でしょうか?通常の関東間ですと有効寸法で75cm程度かと思いますが、京都ですと京間の階段かも知れないですね。となると81cm程度の階段幅でしょうか・・・
いづれにしましても階段から足を滑らす事の無い様に最新の注意を払わなければなりません。特に妊娠中の奥様を想定すれば、階段手摺だけでは心もとないです。
手摺は法律で定められた最低限の措置であると考えておきましょう。窓と手摺が交差する場所も、実際に現場で設計者さんと現場監督さんと質問者さんで話し合えば、必ず解決策は見つかります。手摺がつけられる・つけられないの話しは純粋にテクノロジーの話しです。
そして、デザインに支障がでるかも判りませんが、階段にノンスリップを取り付ける事を強くお勧めします。階段から滑って落ちる時、咄嗟に手摺に手が伸びるのは、反射神経が機敏な世代の人だけです。
手摺を義務付けしているのは、「国が法整備を怠っているから事故が起きるんだ」と云う非難の声をそらせる程度の意味合いしかありません。国の言い訳造りの様な政策だけで満足していては、ご家族の安全は守れません。
幸い、上り始めと下り始めに廻り部分を設けたお陰で、最も危険な二階から一階まで後頭部を打ち続けながら転落する事故だけは防げそうですが、手摺だけでは無用心です。
設計事務所の先生とご相談されながら、より良い住まいを目指して下さい。
良い家が出来上がる事をお祈りしております。
回答専門家
- 福味 健治
- ( 大阪府 / 建築家 )
- 岡田一級建築士事務所
木造住宅が得意な建築家。
建築基準法だけでは、家の健全性は担保されません。木造住宅は伝統的に勘や経験で建てらていますが、昨今の地震被害は構造計算を無視している事が大きく影響しています。弊社は木造住宅も構造計算を行って設計しています。免震住宅も手掛けています。
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この回答の相談
お世話になります。
結婚3年目の29歳 男です。
現在、新築一戸建て(長期優良住宅・住宅性能評価)を施工しており、サッシやドアが設置されてきています。
ところが、昨日、現… [続きを読む]
RAIUNさん (京都府/29歳/男性)
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