対象:住宅設計・構造
ご両親の気持ち次第ですが
横浜の設計事務所です。
私は市の依頼で月に一回くらいの頻度で耐震診断に派遣されて行きます。
依頼される方は、だいたい皆さん同じ世代で同じ悩みをもっていらっしゃいます。
お子さんは独立されておられるシニア世代のご夫婦で、築30~40年以上
建っている家にお住まい。
家の状態は様々ですが、耐震診断するとNG。(大体みなさんそうなります)
家も敷地もそこそこ広いけど、二人住まいでやや持て余している。
そんな家が横浜市だけでも何万件もあります。
これらは眠れる資産とも呼ばれていて、これらをどのようにかして次の世代に
受け渡していくのかが社会的な急務と思っています。
それには幾つかの方法があります。
1) 土地として売りに出す。
2)耐震補強とリフォームをする(自治体により補助金出る場合あり)。
3)スケルトンリフォームをして、次の世代まで使える家に再生する。
4)建替えする。
それぞれ、メリット・デメリットあります。
1)わかりやすいですが、住み慣れた土地を離れ新しい住まいを探す必要があります。
2)おそらく300万~500万くらい(状態と内容による)かかります。自治体によっては
補助金が出る場合があります。あくまでご本人のみが住む事が前提です。
3)1500万~2000万くらいかかります。次世代も住むことが前提です。
耐震も含めて間取なども新しくして新築同様の性能を持たせる為には、きちんとした
設計事務所と慣れた工務店を探すことが大事です。
平屋に減築するという手もあります。費用は削減できますが次世代用としては
賃貸に限定されるかもしれません。
4)それなりの費用がかかります。次世代への受け渡しを強く意識する必要があります。
リバースモーゲージを資金として使うのは一つの手です。お子さんが立派に独立されて
いるのでしたら、その土地を担保にご自身の終のすみかを作るのは悪くないです。
ご自身の人生なのですから、「たった数十年の為に・・・」というのは余計なお世話です。
余生を理想の住まいで過ごしたいと思うのは自然な考えだと思います。
ただし、その為にはいろいろと資金やその家の今後についてきちんと相談できる所と
話をしたほうが良いと思います。
ご近所に設計事務所があれば相談してみていいと思います。
【あーす・わーくす : http://office-ew.com】
補足
次世代への受け渡しには中古市場の形成と優良な性能を持つ中古住宅を増やすことや
その証明などが大事です。
現在、国ではそのような流れを作りつつあるところで、様々な政策を打ち出しています。
高度成長期が終わって、スクラップ&ビルドではなく優良な家を継承していく事が
これから重要になると思います。
そんな事業がこの先できればと思っています。(賛同者募集中/笑)
回答専門家
- 小松原 敬
- ( 神奈川県 / 建築家 )
- 一級建築士事務所 オフィス・アースワークス 代表
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sasukekunさん (東京都/37歳/男性)
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