対象:住宅設計・構造
石塚 和彦
建築家
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建物の断熱性能は、窓が大きく影響します。
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初めまして。石塚和彦アトリエ一級建築士事務所の石塚と申します。
新築のご計画、楽しみですね!
前出の回答がとても分かりやすいのですが、断熱性能に関してのご質問ですので、
建物の断熱性能がシビアな寒冷地での視点から、もう少し付け加えてお答えしたいと思います。
建物の断熱性能を示す指標として、熱損失係数「Q値」というものがあります。
「Q値」は小さいほど断熱性能がよいのですが、その値に大きく影響するのは、実は窓と換気なのです。
せっかく断熱材の性能を上げても、サッシとガラスの性能が悪いと壁に穴があいているのと同じことで、そこからどんどん室内の熱が逃げていくことになります。
予算が許せば、是非、樹脂サッシ+Low-Eペアガラスをお勧めします!
Low-Eペアガラスの冬季用断熱型の使い方は、Low-E膜のついたガラス面を室内側にすると熱損失をより効果的に減らすことができます。
また、前出の回答でご指摘があるように、日射熱の取得は若干小さくなりますが、Low-Eペアガラスによる熱損失の低減の効果が全体として上回るので、南面でもLow-Eペアガラスを使用して大丈夫だと思います。
もちろん、夏の熱気を遮り冷房の冷気を外に逃がさないためにも樹脂サッシ+Low-Eペアガラスは有効です。
断熱材もいろいろな種類があって悩ましいですよね。
商品によって断熱材の性能も様々ですが、グラスウールでも厚さを厚くすればアイシネンのような断熱材と同じ性能を持たせることができます。
単純にいってしまうと、断熱材の性能の良し悪しは商品に関係ないということなのです。
一番よいのは、施工する工務店・施工会社がいつも使っていて施工に慣れているものを使うことだと思います。
そして、蛇足ですが、もうひとつ。
断熱性能を高めても、建物の気密と換気計画がおろそかになっては結露やカビの原因になってしまいます。
施工会社と設計者の方と、しっかり相談しながら、よい家創りを楽しんでくださいね。
参考になれば幸いです。
石塚 和彦
評価・お礼
ひらや さん
2011/09/24 09:42
よくわかりました!
樹脂サッシとLow-Eペアガラスにぜひしたくなってきました。
換気計画もしっかり検討したいです。ありがとうございました!
石塚 和彦
2011/09/25 22:51
ご評価いただき、有難うございます。
是非、家創りを楽しんでくださいね。
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