対象:民事家事・生活トラブル
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交通事故の死亡慰謝料
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お知り合いを亡くされたとのことで,まずは,お見舞い申し上げます。
さて,ご質問の件についてですが,おおむね以下のとおりです。
1 金額の根拠
多く,日弁連交通事故相談センターが発行している通称「赤い本」と呼ばれる基準本によっています。これは,裁判例などを総合した資料で,平成19年版によると,一家の支柱を失った場合は2800万円が基準(いちおうの目安)とされており,先方の提示はそれに従ったものと考えられます。なお,慰謝料には,死亡した本人に発生し,それが相続される部分と,相続人(家族など)固有の精神的苦痛に対する部分があるのですが,「赤い本」の基準では明確に分けられてはいません。
2 収入,地位などによる変動
慰謝料とは,精神的な悔しさ,苦痛に対するものなので,収入による差異はあまり出ません。地位については,一家の支柱かどうか(母親,配偶者,そのほかなど)によって異なりますし,そのほか個別事情(扶養家族の数,加害者側の危険運転など)によってもかわります。平成10年当時の裁判例ですが,高齢の親を扶養していた大学教授について,本人分・遺族分併せて3000万円を認めた事例,平成13年には57歳男性(配偶者と子ども2人)について合計3100万円を認めた例などがあり,最近では最高で3400万円まで認めた例があるようです。裁判例の傾向としては,事情により3000万円程度まで認めているようです。
3 現在の相場がいつからか
これについては,正確なことがわかりませんでしたが,平成17年以降の「赤い本」では一家の支柱につき2800万円となっており,平成10年では2600万円であったことが判明しました。なお,現在の基準はどうやら平成14年前後からのもののようです。ご参考まで。
評価・お礼
まさT さん
再質問に御礼を書いてしまいました。
迅速かつ素人でも分かる回答ありがとうございました。私の欲することが完璧に記されており大満足でした。
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