対象:住宅設計・構造
無垢材をおすすめします。
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横浜の設計事務所です。
私は国産の「富士北山の木」を使う家づくりの仕組みを進めています。
http://profile.allabout.co.jp/w/c-43282/
ここにも書きましたが、なるべく無垢材を使うほうが良いと思います。
日本は、フィンランドに次ぐくらいの森林率をもつ森林国でありながら、使う木材の8割以上を
輸入しているという歪んだ構造をもっています。
それが日本の山を荒れさせる原因になっています。日本の植林された森は60年以上経って伐採期
に入っています。人工林は人間が手をいれないと荒れてしまうのです。
CO2の吸収の為にも、国産の木を使って植林するというサイクルを取り戻す必要があります。
構造的には集成材の役割は、無垢材ではなかなかとれない大きな梁などに使うように開発された
もので、エンジニアリングウッドという工業製品です。細い材木を接着剤で固めたものです。
集成材は、大断面の梁がほしい時には非常に良いものです。(その場合はマツの集成を使います)
しかし、柱や細い梁には構造的には本来不必要なものです。
割り箸を縦につぶすことができないように、木は繊維方向には非常に強いものです。
ただし、充分に乾燥された木を使う必要があります。(15~20%まで含水率を落とす)
木は生き物ですから、一個一個に個性があって当たり前です。
乾燥材でも多少の割れやくるいは出ます。しかし、構造的にはまったく問題ありません。
ドアなどの建具に影響あることもありません。
大工さんはもともとそういう木を扱う職業です。それを嫌がるなんて人はダイク(第九)じゃなくて
ダイハチ(第八・・・大工には足らない)なんて言われてしまいます。
嫌がるのは、大工さんじゃなくてメーカーの営業です。きちんと、お客さんに割れなどの話を
納得できるように話しておかないとクレームになるからです。
後から説明しても言い訳にしか聞こえなく話が面倒になるので、そういった事前説明やクレーム
を嫌がるわけです。
ホワイトウッドは、スプルスという内装に使う柔らかい木を集成して固めたものです。
安いので多く流通していますが、本来は構造用の木ではありません。
集成しているので強度は出ていますが、長期間の耐久性は未知数です。
杉の乾燥材が選択できるのであればそちらをお勧めします。
補足
金物工法は、一般的な金物メーカーは集成材しかサポートしません。
理由は、金物が無垢材の動きを考慮しないつくりになっていて、組み立て時に
うまく組み上がらない危険性があるからです。
金物工法自体は良いものですが、集成材前提というところに問題があると思い、
「富士北山の木」では無垢材対応の金物工法を導入しています。
無垢材に対応している金物は、現在のところ他ではあまりないようです。
huji3さんの家が金物工法で建てるのであれば、基本集成材になるのでしょう。
その場合はマツの集成を使いたいところです。
スプルス集成や無垢材よりは高くなってしまうと思いますが・・・。
評価・お礼
huji3 さん
2011/07/13 14:14
わかりやすい説明、大変ありがとうございます。
建具などには影響はないということで、安心しました。
できるだけ、無垢材を使用するように検討したいと思いました。
実は補足のところに追記したのですが、金物工法を採用しているとのことです。
その為、金物を使用している通し柱等は集成材が必須になってしまうようです。
※補足に再度質問を書かせていただいたので、もしお時間ありましたら、ご回答頂けると大変助かります。
回答専門家
- 小松原 敬
- ( 神奈川県 / 建築家 )
- 一級建築士事務所 オフィス・アースワークス 代表
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この回答の相談
初めて質問させて頂きます。
新築の家を建てる事になりました。
ハウスメーカーで建てるのですが、構造材を下記の2種類から選べることになっています。
1.ホワイトウッ… [続きを読む]
huji3さん (千葉県/38歳/女性)
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