対象:子供のお稽古
押野 智之
音楽講師
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大切なこと
私は習い事について、ある「諺」を教わったことがあります。
6歳の6月6日よりはじめなさい と・・・
これは単なる迷信とか伝承ではなく、やはり先人の知恵だと思っています。
6歳と云う年齢は、云うまでもなく様々な身体機能や精神的働きが
発達して、これからどんどん世界との関わりを造っていける年齢です。
そういう時期をとらえて、文化や教育の端緒となさいと云うのは、
まことに理に適っていると思います。
また、6月6日と云うのは、単に日付を指定しているのではなく、季節を指す
のだと理解をしています。春から初夏にかけて、いのちの萌えたつ季節ですね。
人間も自然のなかの一員として、やはりこのリズムを持っているのだと思います。
そういうタイミングは、よりスムースに物事を始める助けとなることでしょう。
6歳と云うのは、まさに就学の年齢であります。
そういう意味で、小学校に進学する時期に、ほかの習い事も徐々に始めるのは
決して遅いとは思いません。ただ、発達には個人差がありますので、日々の生活
の中で慈しみながら注意深い観察を通してタイミングをつかんでください。
お子さんがもっと早い時期に音楽に興味を示されるなら、楽器ではなくリトミック
などの幼児向けプログラムのグループレッスンから入られるのが良いと思います。
リズム感の育成に非常に有効ですし、音感の発達にももちろん寄与します。
そして、忘れてはならない大切なこと。
教育は6歳から突然始まるのではないということです。
家族の深い愛情に包まれて、誕生から幸せに日々を送ること。
お母様のやさしいことばをききながら、たのしい歌を聴きながらこどもたちは
育ちます。お父様の大きな胸に抱かれて安心して成長できることを感じています。
日々の生活の中にこそ、本当の文化の芽生え、人生の楽しみがあるのだと思っています。
どうかたっぷり遊んであげてください、歌ってあげてください、語ってあげてください。
専門家として、と云うより人間として、私は強く強くこのことの尊さを感じています。
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この回答の相談
幼児教育は早く始めるほどよいのでしょうか。特に、音楽や英語など音に関するものは、小さなうちの方が正確に身につけられるとききますが、小学校に入ってからでは遅いのでしょうか。
※この質問は、ユーザーの方から事前にいただいたものを、専門家プロファイル が編集して掲載しています。
All About ProFileさん
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