対象:子供のお稽古
廣島 大三
研修講師
11
どのような環境、どのような教育を与えるかが重要
早くはじめれば良いというものではありません。むしろ、子どもの発達段階にあっているかを考えてあげることの方が重要でしょう。「勉強」の領域であれば、就学後で充分です。でも、就学前にやっておくと良いこともあります。
就学前の子どもの発達段階をものすごくシンプルに説明すれば、次のようになります。
1.「0~1歳」:日常の中に取り入れて、当たり前のものにする。
2.「1~3歳」:「楽しい!」「大好き!」という体験を重ねる。
3.「3~6歳」:目標やうまく出来たイメージをもって、実践する。
英語にしても、音楽にしても、その子の発達段階にあった取組みをすることが、その子の才能や能力を伸ばしてあげることにつながります。そして、階段を一つ一つ上るように、子どものペースに合わせて取り組むことが重要です。
例えば、乳児期なら、教室に通って学ぶよりも、日常の中で、お母さんがいっしょに取り組むことが重要です。4歳児なら、社会性を学ぶ時期なので、教室に連れて行って、他の子どもと学びあったり、競い合ったり環境も必要かもしれません。でも、3~4歳でも、恥ずかしがりやの子どもなら、無理に教室に通うよりも、おうちで、お母さんと取り組んでいたほうが良いかもしれません。何をどのように取り組むかは、子どもが教えてくれます。お母さんは、そのシグナルを感じてあげて、それにあわせた教育環境を与えてあげればよいのです。
最後に、英語や音楽に関する「早期の優位性」についてですが、確かに、「音」の感覚の獲得という面では、乳児期にやっておくと良い面があります。
しかし、それは、乳児期に「正しい音」「本物の音楽」を聞かせるということであって、英語教育や音楽教育を、乳児期からはじめなさい、ということとは違います。「0~1歳」は、日常に取り入れるのがテーマと言いましたが、まさに、これの延長です。
それは、英語の童謡や英語の読み聞かせCDを聴かせたり、英語圏に連れて行ったり、音楽なら、クラシックのCDを聴かせたりといったことを、意識して行なっていれば充分です。環境設定は、やりはじめればキリがありませんが、そのくらいがちょうど良い加減だと思います。
(現在のポイント:14pt)
この回答の相談
幼児教育は早く始めるほどよいのでしょうか。特に、音楽や英語など音に関するものは、小さなうちの方が正確に身につけられるとききますが、小学校に入ってからでは遅いのでしょうか。
※この質問は、ユーザーの方から事前にいただいたものを、専門家プロファイル が編集して掲載しています。
All About ProFileさん
このQ&Aの回答
このQ&Aに類似したQ&A