対象:住宅設計・構造
東島 鋭
建築家
1
外壁の通気層は18mmとしています。
通気層を設ける目的は、壁内に進入した湿気の放出と
外壁材の裏側に回った雨水の処理によって、
柱や梁などの構造躯体の耐久性を高めるためです。
通気層の厚みが10mmを超えればその役目を果たすというデータもあるようです。
私の場合、外壁の通気層は18mmとしています。
通気層内の空気の流れは通常下から上へと考えていますが、
実際は、風などの影響を受け空気の動きは変動します。
まずは壁内に湿気を入れないことが肝心ですので、
室内側の防湿シートの施工をきっちり行うことも
併せてご留意ください。
少しでも参考にしていただければ幸いです。
東島 鋭
補足
現場発泡硬質ウレタンについて・・・
現在住宅に使用されている現場発泡硬質ウレタンには主に次の2種類があります。
・A種3 特徴:高発砲倍率、連続気泡
・A種1 特徴:低発砲倍率、独立気泡
A種3を用いる場合、繊維系断熱材と同様に防湿シートは必須です。
メーカー仕様でも指定されていますのできっちり施工してもらってください。
A種1は一般的に防湿シートは不要だと理解されていますが、
内部結露が発生しないとする主な理由は、壁内部の空気層及びウレタン表面の温度が
室温と比較して露点温度ほど低くならないというものです。
ただ、壁内部には断熱できずに熱架橋となる柱などの構造部材がありますし、
暖房により暖められかつ湿気を多く含んだ空気が、暖房されていない部屋の
壁内部に侵入した場合結露の発生が考えられます。
(現在のポイント:-pt)
この回答の相談
このQ&Aの回答
このQ&Aに類似したQ&A