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対象:事業再生と承継・M&A

八ッ波 泰二

八ッ波 泰二
経営コンサルタント

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会社の買収について

2010/11/01 14:51

経営コンサルタントをしております中小企業診断士の八ッ波(やつなみ)と申します。遅くなりましたが、回答させて頂きます。
1.買収しやすい企業
(1)オーナー企業(1人の大株主が株式の大部分を保有)は、株主=経営者であることも多く、そのオーナーが会社の経営に執着しなくなる(後継ぎの子供がいない、多額の売却益を得たい等)場合は、会社売却を考えることがあります。
オーナー1人(または親族等2・3人)が売却に同意すれば、売買額の交渉まではすぐに到達できます。
これに反し、親会社があるケースでは、親会社がその子会社を手放す(売却)意思がなければ、買収は不可能です。更に、上場企業の場合は多くの株主がおり、大株主の意向や複雑な株主構成や取引関係もあり、その企業の経営者の意向が大きいといえます。当然に多額の費用(株式取得代金)を要します。
(2)業績不振で会社の存続が危ぶまれる会社
経営者が経営に自信を失い、民事再生法による再建を検討または着手したような場合は、会社存続と倒産回避(会社更生法では倒産した会社を再建するため法律による強制措置をとる)のため買収に応じることが多いものです。
買収する意向がある企業や投資家は、倒産にいたる会社の状況により買収を検討します。それは、多額の不動産投資の失敗で資金繰りの悪化をきたしているが、本業の業績は悪くないなど、一過性の原因による場合です。
不動産事業の閉鎖、一部不採算部門の撤退や人員整理、金融機関からの借入金の圧縮(銀行側の一部債権放棄)と返済(買収企業からの融資で)などを実施する条件で、身軽になった会社を安価で買収することも結構多いです。
2.自己資本比率の高い企業の買収
自己資本比率が高いということは、業績がよく利益の内部留保(今までの利益の蓄積)も多く、反対に借入金が少ないことです。要するに儲かっている会社です。
業績好調な企業を買収する場合には多額の資金を必要としますが、資金力のある大企業は自社が将来進出したい事業分野については、買収戦略をとることが最近増えています。
1から自社で始めるには、その分野の人を多数採用し、また現在の社員を教育・訓練し、必要な設備を整え、顧客や販路を開拓する等の手間や時間を考慮した場合、その分野で業績をあげている中堅・中小企業を買収する方が手っ取り早いからです。
簡単ですがご参考にしていただければ幸いです。

補足

最近はM&Aという用語で買収等も話題になり、また売買のニーズも潜在的にかなりあるようです。会社の買収では、売買金額の調整がつかづ実現しないことが多くあります。金額の調整は買収側がどれだけ当該企業を必要としているかによると考えられます。
買収といっても、吸収合併する、売り手企業を分割して買取る、事業譲渡により企業の一部を買取る等、状況に応じ様々な形態や手法があります。
疑問点・不明点があればご遠慮なく再度ご質問下さい。

 富士マネジメント(株)八ッ波

中小企業診断士
民事再生法
資金繰り
再生

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この回答の相談

買収しやすい企業

法人・ビジネス 事業再生と承継・M&A 2010/10/27 09:15

プレゼンで困っています。
買収しやすい企業はどういう条件の企業でしょうか?
自己資本比率が高い企業は狙われやすいと言われますが、なぜでしょうか?

kubonさん (埼玉県/46歳/男性)

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