対象:住宅設計・構造
石川 嘉和
建築家
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概略のシミュレーションをしてみました
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邑都(ゆうと)設計工房の石川と申します。
日影のチェックをするときに冬至の日差しをもとに日影図を書くことが基本となっていますが、このときの日差しの角度は、東京(北緯36度)の場合正午(正確には南中時)に30度ちょっとです。高さ1mの物体の影が約1.7m。
一方南側に建つ建物の高さは高さ制限いっぱいに建っていると考えてみます。境界線上で5mの高さ制限がかかっていると推測されますので、計算上そこから先ほどの日差しの角度を伸ばしてみると5m×1.7=8.5m。地上面では境界線から約8.5mの位置までが日影で、やたぞうさんの住宅の南側の壁は境界からだと4.5mくらいとして壁面では地面から2.4mくらいの高さまでが日影という計算になります。ただし方角は正確に真北ではなく西か東に振れていると思いますのでそれによってこの計算も変わってきます。以上あくまで推測をまじえた概算ですが。
以上は冬至日の正午頃の日差しのようすのシミュレーションです。冬至はご存じのように一年でいちばん太陽の高度の低いときですから、一年を通してみると一階でも相当長い間日の当たる期間があると思われます。直射光だけでなく「天空光」という空の明るさからのひかりを考えると東側に8mの道路があってこの部分が広い空地になっているわけですから敷地自体明るい立地条件だと考えられます。
売主に、実際の方位(北の方角)の確認もふくめて、日当たりのことを聞いて見るといいと思います。
評価・お礼
やたぞう さん
回答ありがとうございました。
シミュレーション内容、とても参考になりました。
また、一年を通して相当長い間日が当たるとの言葉を聞いて安心しました。
もともと冬場はあきらめていたので、それ以外でそれなりの日が入るのであれば、前向きに検討したいと思います。
ありがとうございました。
石川 嘉和
参考になればとてもうれしいです。
本文にも書きましたが、北の方位は西か東に角度が振れている場合がほとんどですので、敷地図を確認したり売主からのヒアリングをしてみるといいと思いますし、できれば売主に実際に即したシミュレーションを依頼してみたらいかがでしょう。応じてくれるかどうかはわかりませんが、推測にもとづく概算では現実とのずれはあると思いますので。
また、今は秋分の日に近いですから、冬至の一番日照の厳しい時と夏至の日当たりのいい時の丁度中間の状態を体感できるので、現地に立ってご自分の影の長さを計ってみるのもいいのではないかと思います。
(現在のポイント:-pt)
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