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対象:心の病気・カウンセリング

国府谷 明彦

国府谷 明彦
厚生労働省認定 産業カウンセラー

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診断された医師に,直接疑問を話す方が良いと思われます

2010/09/10 02:28
(
3.0
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 こんにちは。カウンセリングルーム聴心館 国府谷です。精神医学や脳神経科学をベースに認知行動療法を中心とするカウンセリングをしています(医療行為は致しません)。カウンセラーの立場からは,判断することは医師法での診断に該当するため,直接的な表現は致しませんのでご了解下さい。

 認知症の叔父さんのことを心配されていること,それと同時に脳神経クリニックでの診断と処方にいろいろと心配されているお気持ち,お察しします。

 私は医師ではないため,具体的な内容は,All Aboutに登録の医師の方の,別な回答にゆだねますが,認知症そのものについてと,インフォームド・コンセントについて,気づいたことをお話ししたいと思います。

 まず,認知症についてですが,認知症にはいくつかの形態があります。主として脳の萎縮が原因するアルツハイマー型認知症(AD),脳血管障害による脳血管性認知症(VD),そして最近多く見られるようになってきたレビー小体型認知症(DLB)があります。これは,パーキンソン病と脳血管型認知症の臨床的特徴が合併したタイプの認知症です。おそらく,脳神経クリニックではパーキンソン症状の部分に着目して配慮し,投薬の処方をされたのではないでしょうか。

 現実的には,本来とは逆の原因・要因が影響していることが多くなっています。誰でも症状に出ないほどの微小な脳血管障害を起こしているのですがそれがアルツハイマー型認知症の原因の一つになっていたり,逆に高脂血症や糖尿病が脳血管型認知症の要因になっていたりします。結果として様々な要因が影響する混合型認知症が多くなっているのです。レビー小体型認知症についても同様です。脳の構造は複雑ですから,対応する医師も検査結果からさまざまな可能性を考えて,処方を調節していると考えられます。

 nyanko-111さんが診断処方に不安感を持つお気持ち良くわかります。現在の医療では,インフォームドコンセントにより,医師の説明と患者や家族の納得の上での処方が基本です。不安やわからないことは,直接,医師にぶつけてみるのが良いと思われます。納得できなければ,セカンド・オピニオンという方法もあります。

 台の上でどうやって固定するかを含めて,診断された医師と相談してみることを提案したいと思います。叔父さんの認知症の症状が少しでも良くなることを願っています。

 

医師
認知
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診断
医療

評価・お礼

nyanko-111 さん

回答を感謝します。初めてだったので回答が来るのか心配でした。本当にありがとうございます。脳の構造が複雑なのはわかります。症状は違いますが認知症と診断された主人の父母がいます。父母はMRI後の診断で薬にも問題はおきていません。叔父は検査結果からの判断と言ってもMRIが撮れなかったので問診に寄る判断です。暴れたり、ふらついたりするたびに処方薬が変わる事は心配です。同じ先生にもう一度固定してMRIを撮る依頼をしても平気でしょうか?できれば効くかどうかをみる投薬より、介護をしている叔母の為にも、治らなくても心穏やかになる投薬が希望なのですが...今の薬の様子をみてから相談してみます。有難うございました。

国府谷 明彦

国府谷 明彦

コメントありがとうございます。

 私が20数年カウンセリングをしてきた中で,必要に迫られて精神医学や脳神経科学を勉強してきましたが,まだまだ精神医学も脳神経科学も発展途上という状況です。身体医学(内科や外科)の成熟度に比べると,脳の解析はまだ始まったばかりという感じで,身体医学により提供される処方や情報ほどのものは期待できません。

 その意味では,逆にご主人のご両親の方が幸運な状態と言えるのではないでしょうか。最近は画期的なお薬も製品化されていますが,それが適合して状態が良くなる方も幸運と言うべきです。

 認知症の症状について,妄想や幻覚は比較的よく効くお薬がありますが,認知や思考の低下の面でのお薬は同じような効果を期待できません。MRIが撮れればより診断が確実になるとは思いますが,個々の状況により処方は異なりますから,MRIが撮れてもご主人のご両親と同じようになるとは限らないことを意識されておく方が良いとは思います。

 お気持ち的には,認知症の根本的な改善よりも,症状の軽減を望んでおられると言うことですね。現在の医学界ではインフォームドコンセントは患者やその家族の権利となるものです。病気の説明を受けるという意味だけでなく,納得いくまで確認し納得のいく処方を受けるという権利です。そこで,もう少し積極的に医師にアプローチしても良いと思いますよ。投薬のご希望も,MRIに再度チャレンジすることも,ざっくばらんにお話しされると良いと思います。もし医師がそうしたことを渋りあとあとの治療に差し障りがあるようならば,すぐにもセカンド・オピニオンに切り替えるべきと思います。

 この先数十年してから,あのとき言っておけば良かったと後悔しなくて済むように,今,叔父さんにできることをしてあげるべきと思います。nyanko-111さんのお気持ち,応援したいと思います。何かご質問等あれば,AllAboutの私の頁のトップ右上に「専門家に問い合わせる」のボタンがありますので,そちらからメールいただければと思います。良い結果となることを願っています。

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この回答の相談

MRIやSPECT等を実施できるか

心と体・医療健康 心の病気・カウンセリング 2010/09/10 01:03

数年前から叔父(83歳)が認知症のようで
近所の公園を自分の地所だと言っていつまでも掃除をしていたり、もう夜だからといっても聞かずに外に出て行くと聞いていたのですが、2年位前から叔母さんの… [続きを読む]

nyanko-111さん (千葉県/55歳/女性)

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