対象:住宅設計・構造
遠藤 泰人
建築家
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アレルギー対策には実験が一番です。
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ご心配の件ごもっともと思います。しかしながら私の意見は下記の通りです。
一時期と違って、シックハウスに対する心配は減っています。化学物質が入っていても、かなり安全になっています。従って一般論としてのアレルギー対策は現在はある程度なされていると思って良いと考えます。
無垢とか、自然素材とかにそれほど過敏になる必要は無いのではないでしょうか。
珪藻土でもひびが入りにくいものはまず接着剤が混ぜてあります。何しろあれは七輪をつくっている材料ですから、ひびははいります。そうすると売れませんから、安全と思われる範囲で化学物質を混ぜています。
ビニルクロスも同じ理由で特に避ける必要は無いと思っています。衣類の素材で考えますと、納得いただけるのではないでしょうか。今時化学繊維が使われていない衣類のみで生活することはあまり無いと思います。
無垢の質感、自然素材の雰囲気などが主要な関心事ではないとすれば、
そのあたりのこだわりを捨てて、工事費を削減することをおすすめしたいと思います。
アレルギーに関して、一番確実なのは実験することです。
使う材料の主要なものを出来るだけ用意してもらって(木材や接着剤などを含め)一つずつアレルギー体質のお子さんの脇に置いて一晩寝てためしてみると良いと思います。それで体に合わないものは、かなりの率で排除できます。
換気に関しては、第3種換気で十分です。それより、ファンヒーターなど、室内空気を汚すものは使わないことを徹底した方が良いと思います。尚、天気の良い日は窓をあけて気持ちよく換気することをおすすめします。
参考にして下さい。
補足
壁紙のことですが、私はドイツの塗装用の壁紙をよく使います。
予算がきつい場合は無塗装のままで済ませます。
襖紙が汚れる程度には汚れるはずですが、元々表面に凹凸がついているので余り目立ちません。
商品名はルナファーザーといいます。
デンマークで暮らしていたことがありますが、学生寮は皆この壁紙でした。
日本には30年くらい前から入っていましたが、余り売れていなかったようです。シックハウスの問題がおきてきた時点から大ブレイクしたと聞いています。
評価・お礼
yue さん
ご回答ありがとうございます。壁紙につきまして詳細な回答をいただけたことがとても参考になりました。すんでいる家が古い日本家屋でシックハウスとは無縁な環境ですので、心配しすぎている部分もあるかもしれません。ただ、冬はまったく温まらない家で、祖父を脳溢血で亡くしているので、是が非でも暖かい家をとの思いがあり、高気密高断熱の家にこだわっているのですが、気になる部分の方が多いので迷っています。建ててもすめないという状況だけは避けたいので、再度考え直してみたいと思います。
遠藤 泰人
ご評価頂きどうもありがとうございました。
高気密高断熱は驚くほどの価値があります。少々お金がかかっても実現させたいものです。家中同じ温度になります。
私の事務所のホームページの「本棚に囲まれた一室空間の家」をご覧下さい。
http://www.kukan-studio.com/
私が高気密高断熱を行う場合は、外断熱では、カネカのソーラーサーキット工法がおすすめです。[これはフランチャイズですので、工事費の競争をさせることが難しいという欠点があります。(今は違うかもしれませんが)東京近県でしたら信用おける施工会社は紹介できると思います]
誰でも設計でき工事も出来るという点では、アキレスの外断熱工法を採用することが多いです。
又最近では地震対策として、構造用合板で建物を固めてから、内側からウレタンを吹き付けるという工法も採用しています。
ご参考になさって下さい。
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この回答の相談
高齢者3名とアレルギー体質で身体の弱い子供1名が快適に住める家を建てたいと考えています。無垢材の仕様は勿論ですが、壁紙も害のないものをと思っています。しかしながら計7名で住む家はそれなりのサイズに… [続きを読む]
yueさん (茨城県/40歳/女性)
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